ヘビーユーザーから編集者になった。…はずの私
コノビー編集部に正式に移動してきたのはたった三週間前のこと。
だから今回のアドベントカレンダーも当然辞退…したかったのに、編集長が珍しくパワーマネジメントを発揮しておられたので、きっとこの取り組みには何か重大な意味がある。…はずだ。
とは言え、まだ見習いの私に語るような編集論はないので、とりあえずここまでのいきさつから整理してみる。
コノビーとの出会いは開設直後の社内メールで、当時教室勤務だった私は、ご祝儀的な気持ちでダウンロード。ちょこっと読んだけど、独身だったし大きな興味もなくフェードアウト。そのまま半年が経過。妊娠したとたん重度つわりからの切迫早産で入院生活。当然、休職。
そこでまた読みだしたコノビーが、本当に面白かった。
かわいいロゴと明るいデザインの画面、携帯アプリになじみがなくても苦労しなかった操作性、攻撃性がケアされた情報、そして何より、毎日更新されるという安心感。
当時切迫早産の治療のため、トイレと食事以外は寝たきり、24時間張り止めの点滴を指して、「最悪生むまでこのまま」と言われていた私には、日付の変わり目やずいぶん先の出産予定日を実感することができなくて、時間がたつのが人生最大に遅かった。
でもコノビーの記事が毎日配信されてくるたびに、昨日より記事が増えた一覧をみるたびに、自分も確かにすすんでいるし、会社ともつながれているんだって、目で見て確認することができた。
まるで、日替わりでたくさんのライターさんが、「私のときはこうだったわよー!」って、自分の出産体験談を持ってお見舞いにきてくれてるみたいに感じてもいて、コノビーは、私の支えのひとつだった。…はずだ。
産後も毎日読んでたコノビーだけど、復職して、子供が歩いて、1歳になるころには、また見なくなっちゃって、このままフェードアウト…ってタイミングで編集部への異動が決定。正直、「えええええーー!」だった。
ヘビーユーザーだけど、もちろん編集の経験もない。何より私はFBのアカウントすら持ってない、生粋のSNSアレルギーでWEBオンチ。
私の携帯を見て、前部署の同僚が言った、「ああ、わかさんアンドロイドなんですね」に「え、生身の人間、だよ…?」と情報弱者ギャグを本気で返してしまうレベルであり、実はごく最近まで「オンライン」とはテニスなどのコートライン上に打球を乗せる技術から派生した言葉で、「きわどさ」を表現しているのだと思っていたので、「オンラインでつながる」という言葉は「きわどく保たれた関係」を指していると誤解していた。恐らく現在自覚していない勘違いも多々ある。…はずだ。
しかし異動した以上やるしかない。こんないち読者であった私が、これから編集部で描くサクセスストーリーは、まさにコノビードリーム!全国のコノビーで働きたい、コノビーと関わりたい、と思ってくれている方々を心底勇気づけるに違いない。
今年のアドベントカレンダーのテーマは「書くこと、伝えること」。
今の私には、まだ書けない。編集の技術も、経験も、自分なりの信念も、まだ、ない。伝える手段も何ひとつ、持ってない。
だからこそ、今「書きたい、伝えたい」と思うことは、2年前、妊婦だった私に寄り添い、現在は大きな挑戦をも与えてくれた、コノビーへの感謝とこれからの誓いだった。
アンドロイドにはなれないから、ほんとうに一歩一歩、自分の脚で進んでいきたい。そして来年の私は、今よりいくらか胸を張って、オンラインの先の誰かに、大事な何かを届けられている。…はずだ!
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