ラグー・ソース
その牛肉はドナドナの牛ではなかったか
そのにんじんはルナールのにんじんではなかったか
その玉ねぎは九段下の大きな玉ねぎではなかったか
そのセロリは夏がだめだったりするオンナが好きなセロリではなかったか
その小麦は泣き、咲き、明日へ育ってゆく麦からとれたのではなかったか
それは知らなかった
それは考えなかった
それは気にもしなかった
そして僕は牛肉とにんじんと玉ねぎとセロリをラグーソースにして
そして僕はラグーソースをパスタにかけて
そして僕はそれを食べちゃった
視神経を慈しみ
味覚芽を喜ばせ
脳細胞を興奮させた
僕はどうやって返すのだろう
返せるのだろう
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