見出し画像

Amazon Connect入れて、ビジネスフォンをやめました。その1

最近、勤務先の事務所移転をしました。
移転するとなると、移転先でも電話工事が必要となり、それなりにお金がかかります。
「お金かかるから電話工事したくないよね」という事でビジネスフォン設置をやめました。
これで、電話に関する工事費用を軽減する事が出来ます。

・PBXやめて、AWSのAmazon Connectに乗り換え

コールセンターのCTIとして、Amazon Connectを利用していました。これを、代表電話にも利用して物理的な機器類を不要にして関連する工事費を浮かせることにしました。
と言っても、代表電話を使用しない訳ではなく、掛かって来た電話はAmazon Connectから転送されて、iPhoneで受信しています。
何となく、最先端チックに、iPhoneで会社の電話受付をする事になりました。
個人的には念願かなってPBX撤廃!となり、良い施策だったと思っています。
※FAXも同時期にCloudFAXに移行しましたので、FAX回線も転送しています。

・なぜ、念願?

ちょっとここで、個人的になぜ念願だったのかを説明します。
随分前から疑問に思っていました。
「なぜ、人は会社に来ると、固定された場所でしか話せないビジネスフォンで電話を取り、電話をかける際には間違えながらもプッシュボタンを押して電話をするのだろうか?」
特にボタンの押し間違いで、何度最初から押した事があったでしょうか…。
個人的にこれが結構面倒に感じていました。そう思いませんか?
普段電話する際、スマホなのでボタンあまり押しませんよね。電話掛ける際、初めてかける番号でも、HPからクリック、もしくは、PCの画面に表示した電話番号見ながらかけますよね。
その時も、画面近くにスマホ持って来て押し間違えない様にしますよね。

結論、スマホで良いですよね!?

という事で、個人的な秘かな目標として、PBX撤廃がありました。この度、念願かなってビジネスフォンをやめる事が出来ましたのでまとめてみました。

・やった事

ここでは、ざっくりと概要をお伝えして、設定に関することは別途書きたいと思います。
1.Amazon Connect側で050番号取得
2.利用中の03番号を引き続き利用する設定
3.Amazon Connect側の設定
4.全転送して運用開始
※1.3番については、今後記載していきます。
今回はそれ以外についてお伝えします。

2‐1.全転送設定:03番号への着信を050へ転送

ひかり電話 設定サイトで上記050番号を登録し実際に転送される事を確認します。
確認後は一度転送設定を解除します。その際、050番号は消えずにサイトに残ります。
最終的な全転送設定は、Amazon Connect側の準備が全て整ってからとなります。
※代表番号が1で発行された050番号で問題ない場合は、そのまま利用し転送設定は不要となります。
※NTTで電話番号を取得した場合となります。NTT以外での転送設定は別途確認が必要です。
※Amazon Connect でも会社が東京にあれば、03番号は取得可能です。
◇ひかり電話 設定サイト:https://www.hikari.ntt-east.net/AGL_Login.do

3‐1.Amazon Connect側:概要

・着信フロー
03番号へ着信後、Amazon Connectへ転送、アナウンス再生、IVR、iPhoneへ転送となります。
今回はシンプルなフローにしてあります。
iPhoneへ転送後ですが、iPhoneに表示される番号は、かけて来た相手の番号ではなく、Amazon Connectで利用している050番号となります。
その為、iPhone側の連絡先に登録しておけば代表電話への着信と分かります。
発信者の番号は、iPhoneでは分かりませんが、Amazon Connect側に履歴が残るので後で確認が可能です。また、PCでも着信可能ですのでCRM連携をしていれば相手先が分かります。
PCで着信確認、iPhoneで通話も可能です。
iPhoneで電話を取る際に、「代表電話への問合せです」というアナウンスが流れ、相手とつながります。一呼吸おいて電話に出ることが出来ます。
仮に、IVRで部署別に分岐した場合でも、どの部署宛にかけて来た電話か分かるように出来ます。

・アナウンス:Amazon Pollyを利用
電話を掛けて来た方向けに、アナウンスを流しています。
コールセンターの様ではありますが、最初に「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇です。担当者様にお繋しますのでしばらくお待ちください」と流れます。
その後、iPhoneに転送します。iPhoneで担当社員が電話に出た際には、「代表電話への問合せです」とアナウンスが流れ、その後に相手と繋がり会話が可能となります。
電話を掛けてこられた方は、代表電話で自動アナウンスが流れるのでちょっと驚くようですが、電話応対には問題ありません。

・発信フロー
発信する際には、今回は割り切って、080の携帯電話から電話しています。
社内のニーズとして03番号から掛ける必要が無かったからです。
03の代表番号から発信が必要な場合は、FMCの利用等を検討する必要があります。

4‐1.全転送設定

・ひかり電話 設定サイトにて全転送設定を実施します。
 これで、全て電話が転送されますのでPBXやビジネスフォンは利用しません。
・iPhoneで電話を取る前に、アカウント作成しPCでログインが必要となります。

4‐2.運用開始後

内線電話としては使っていません。
社員間での利用は社内SNSやZoomを利用しています。
社外からの電話で社員が不在の場合は、リモートワーク中が多い為、社員側から掛けなおしをしています。
iPhoneで取った電話を誰かに転送したい場合は、そのままiPhoneを渡して通話してもらっています。若干歩きますが、苦にならない程度です。
※PCで受信出来れば、スマホへ転送は可能です。

・結果どうだったのか

今のところマッチしています。
 ・内線電話は無くても支障なし
 ・外線電話はあまり多くなく、社外からの連絡は直接担当者へ電話かメール、Web会議での対応
 ・03番号で発信する必要性はほぼ無い
といった環境ではマッチすると思います。
内線電話は多く使う、社員への電話は取次必須等の希望がある環境であれば、導入は難しいかもしれません。

〇今まで:PBX+ビジネスフォン利用

・お互いの席が近いので内線電話は不要
・レイアウト変更の際にも、電話機移設・電話線の配線等の工事費用が必要

〇良かった点:Amazon Connect利用

・iPhoneなので使いやすい
・レイアウトフリーで机や棚などの配置の自由度アップ
・着信履歴がWeb画面で分かる
・iPhoneなので、充電必須
・アナウンス変更が楽なのと、柔軟に対応可能
 一昔前前だと音声データを外注して作成していた事もあります。
・新規にPBXを入れ替えると4~500万程度の費用となるが、コストがかからない

〇もうちょっと思う点

※CTIなので当たり前ではありますが。
・電話を掛けて来た相手の番号がiPhoneでは分からない
・iPhoneで着信時に取れなかった場合、そのままだと次が着信しないので、
ログインしてステータス変更が必要
・メンテナンス作業が必要
アカウント作成、ログインの実施、曜日毎の稼働時間設定、祝日対応等
※詳細は、別途記載予定

・利用料金:別途記載予定

従量課金なので、世の中にあるCTIのよくある月額一席、数千円という課金体系ではありません。
実際の利用料金は、月額数千円程度ですが、アウトバンドが多いと通話料がそれなりにかかるので、使う場合には試算をお忘れなく。
運用面と通話料金、利用料金を勘案してもコストパフォーマンスは高いと思います。
ただし、iPhone新規に用意して利用する場合は、台数によってはPBXを利用した方が安いかもしれません。ケース・バイ・ケースですね。

今回はこれまで、次回もよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?