【民俗】疫病から村を守る!東松山の伝統行事「フセギ」
人類は、これまで数々の疫病と戦ってきた歴史があります。
今ではワクチンなど医学的なアプローチができますが、それができなかった時代はどのように対抗していたのでしょうか。
いろいろな方法があったと思いますが、その一つとして「フセギ」があります。
今回は、東松山市高坂にある4地区のフセギを写真と共にご紹介します。
1、フセギって?
フセギとは・・
村の中に疫病などの悪いものが入ってこないように、村境に立てる結界のようなもの
です。
年に1回、村の集会所などに集まり、作成します。そして、それを村境の4〜5か所程度に立てます。1年間立てっぱなしです。
埼玉県内でも各地で行われていますが、そのカタチなどについてはこちらの記事を見てください〜
2、東松山市高坂のフセギコレクション
今回は、埼玉県東松山市高坂にある4地区のフセギたちをご紹介します。
形状は全て「男女性器型」ですが、微妙にカタチや付属品が異なっていておもしろいです。
●悪戸地区
時期は3月。ちょうど梅が咲いていてフセギといい感じです!
●後本宿地区
上に桟俵(さんだわら。米俵の両サイドにあるフタ)と、その下にサイコロがついています。
●望月地区
古木と石塔(板碑)とのコラボがたまらんのです。
●西元宿一区地区(現在コロナの関係で別形状となっています)
こちらも上に桟俵がついていますね。
3、まとめ
東松山地区の4つのフセギを見ていただきました。
それぞれ熱く語りたいところなのですが、今回はザックリご紹介まで。
どんなに化学や医学が進歩しても、人々は信じることや願うことをやめない。
民俗学をやっていて、一番おもしろいところでもあり、深いところでもあります。