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11月の「生活のこしらえ」 もう困らない!宛名書き


春から月一回、風笑堂が開催している「生活のこしらえ」。
「あらかじめ生活術を身につけて、いざという時に困らないよう
生活の備えをしておくこと。」が本講座の役割です。
毎月それぞれの専門の先生をお呼びして、
参加者の方と一緒に生活の中の「困った!」を解消しています。

11月の「困った!」は宛名書き。

大人になって、文字は書くより打ち込むばかり。
それでも手で書かねばならない場面は必ずあります。
慶事の御祝いやお葬式の香典袋、そろそろ年賀状も。
せっかく買った熨斗袋や葉書、失敗せずに済ませたい。
「御祝」「御香典」などの表書きに始まり、
自身の名前、パートナーの名前、子供の名前、
出番のある文字はそう多くありません。

必要な文字だけでいいのでうまくなりたい!

そんな感じで始まった今月の「生活のこしらえ」。
教えてくださるのは、
正筆会書道師範の佐藤 美穂子(さとう みほこ)さん。
青森県五戸町に農家民宿 カフェ「音水小屋(おとみずごや)」を構え、
書道教室も開いていらっしゃる書の先生です。

テーブルの上には美穂子さんが作ってくれたお菓子やコーヒーも。お茶会のように賑やか。

今日のそれぞれの目標を
各自コーヒーのカップに書くところから始まった講座。
目標の文字が自然と視界に入るのはなんだか新鮮です。
「のんびり、まったり」
大人になって聞くことがなんだか躊躇われる文字の書き方ですが、
場の雰囲気は終始和やかでした。
「ここが苦手!」など参加者同士でもお話しが飛び交います。

美穂子さんは「ゆるり、ゆったり」。

どうやって一字になるのか美穂子さんの手を
一画ずつ、まじまじと参加者の方と一緒に見てみました。
左右だけでなく上下方向の筆先の動きがあったり、
手の動きのトレースを意識してみると発見が盛りだくさん。
場にいて初めてわかる生の学びがありました。

「まずはゆっくり書きましょう」とのこと。
※みなさんご自分のお名前を練習しているので、文字の部分はぼかしてあります。

筆ペンの太さは「ハガキなら細筆」のように何に書くかで使い分けるそう。
美穂子さんが普段使っていらっしゃる書体字典もご紹介いただきました。
漢字の楷書・行書・草書・隷書・篆書の5書体がずらりと並ぶ、
「五體字類(ごたいじるい)」に参加者の方も興味津々。
美穂子さんもこれを参考に文字を書くこともあるそう。
とにかくすぐに取り入れることができるお話しの宝庫でした。

美穂子さん曰く「書を書く人だけが持っているレアな本」
さっそく行書体に挑戦する方も。

ご自分のお名前に始まり、
その後は
お父様お母様のお名前(お寺の書類で書く機会があるのだそう)や
住所など各々必要な文字を練習しました。
まずはいつも通り書いてもらい、文字を整え、その人らしい文字を引き出してくれる美穂子さん。
参加者のみなさんは
自分にしか書けない文字と向き合っていらっしゃるように見えました。

表書きを練習される方も。
美穂子さんお手製・ハガキを書く時の配置目安。住所は1行で収めるのがおすすめだそう。

和気藹々の90分。
さっそく筆ペンを買って帰ります!と言ってくださった
参加者の方もおられました。
苦手だなぁと思っていた宛名書きですが、
少しでもポジティブな気持ちでこれから挑むことができそう!
と思えた講座でした。

さて次回の「生活のこしらえ」は
「おだしの学び直し」
ご好評につき満員御礼です。(23/11/28時点)
また講座をレポートしますので
よろしければまたご覧ください。

(staff /天)


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