夢追い人を号泣させるショー「ミッキーのドリームカンパニー」
こんにちは!
2015年東京ディズニーシーで開催されていた屋外ステージショー
「ミッキーのドリームカンパニー」の良さについて語らせてください。
このショーはディズニーらしくない現実的なストーリーと歌詞が、何かに向けて頑張る人にグサァッ!とくるミュージカルショーです。
私が歴代のディズニーのショーの中でトップ3に入るくらい好きなショーです。
実際に見たことはないのですが、YouTubeを見てストーリーと演者のキャラクターたちのパワーに大衝撃を受けました。
最初にショーを見てから解説を見たい方はこちらからどうぞ!
主人公が一人の女性
このショーの主人公はニューヨークで一流のダンサーになる夢を持つマーガレットという女性。
ミッキーが運営するドリームカンパニーというショーカンパニーに入門するためにオーディションを受けることにしたマーガレット。しかし、結果は散々…なぜならマーガレットはダンスのスキルが団員に比べて圧倒的に劣っていたから…。
悔しい思いをしたマーガレットを励ます、チップとデール、その二人が通うお店のショーガールとして歌とダンスで背中を押すデイジー。
もう一度オーディションを受けてリベンジを誓うマーガレットは果たして合格を掴むことができるのか?というストーリーです。
ステージがシンプルだからこそキャストのパワーがダイレクトにくる
このステージは舞台装置が豊富にありません。2階に狭い通路があるのとメインのステージがあるだけで舞台そのものが変化したりはありません。
だからこそキャストが動き回ることでステージに動きを見せる工夫をしています。
私はそもそもこのショーに華麗な舞台装置や特殊効果で色付けする必要はないと思いました。
なぜならキャストの気持ちが他のショーに比べて全面的に出ているように見えたからです。
というのもこのショーはエンターテイナーが自分が目指すカンパニーに合格することで夢を叶える過程の物語。
このショーに出演しているキャスト全員が経験した物語だからです。
全員がマーガレットのような状況を経験しているはず。だから今このステージに立っています。
その自分の経験と気持ちが共鳴しているのか、キャスト一人一人がより一層輝いて見えました。
ハード面での演出が少ないことでより、キャラクターや演者のアクティングに目がいくようになっているので、ディズニーでよく思う「うわぁ〜豪華だなぁ〜」とう気持ちよりもどこか心の奥にグッとくるような、感覚になります。
そこが私の好きなポイントであり、おそらくこういう心に刺さるようにダイレクトに訴えかけてくるショーはテーマパークでは珍しいと思っています。
後述しますが特にデイジーの歌のシーンがすごいです。
信じるだけじゃ夢は叶わない
このショーの凄いところは、「信じれば夢は叶う」の定番テーマであったディズニーの世界観から一歩踏み込んで、「自分の夢のために努力した者が夢が叶えるスタートラインに立てる」というテーマが見えるところです。
きらびやかな部分の裏にたくさんの努力があるという泥臭い部分を切り取っています。
主人公のマーガレットは最初ニューヨークでダンサーになるのが夢だ!と言いますが、最初のオーディションで自分の実力不足を痛感します。
そして自分に失望し、夢への距離が遠いことに気づきます。
そこに港で泥臭く働くチップとデールが楽しもうよ、そして辛いことは笑い飛ばそうよ!と失望の傷を癒します。でも夢までの道のりはまだ遠いまま。
そこで現れるのがデイジーです。
元気を取り戻した後はチップとデールがいつも通っている、ショーパブ的な場所(笑)に行きます。
上海がモチーフの赤と黒が映えるお店でデイジーがショーガールとして歌とダンスを披露します。
はいここからが私の熱弁ポイントです。笑
まずは曲。シカゴやバーレスクやコーラスラインをイメージさせるようなメロディに夢を追いかける人にぶっ刺さる歌詞が乗っています。
一部抜粋ですが、私はそのショーを初めて映像で見た時がちょうどとあるオーディションを控えてた時で、この歌詞がグッサグサに刺さったわけです。(号泣)
その頃は歌詞が響いたんだと思っていましたが今見返してみたらこの動画のデイジーさん。
表現力と音の取り方、間の取り方が素晴らしすぎました。息遣いが聞こえるみたい。
号泣した時も同じ動画、ショーを見たのですが今になってなぜ私が泣いたのかが分かりました。
2歳の頃に見て影響を受けたミッキーマウスの映像を改めて見て素晴らしいパフォーマンスだったことに気づいた時と同じ感覚。
曲の頭の登場で階段を上がってる途中でドラのボェェェっという音とともに2階から垂れ幕が下がるんですね。
そこと同じタイミングでデイジーは顔をハッ!って上げるんです。
上から下がってくる幕と上がる顔でまず「わっ…!」てなるんですよ。
そのときの顔がめちゃめちゃセクシーなんですねぇ(変態)
そしてその後はゆっくり腕を閉じて少し小さい音ですがシンバルだかの「シャーン」という音に完璧にマッチしたタイミングで勢いよく腕を開いてそこからゆっくり自分を抱くポーズに移行するんです。
緩急の鬼やわ。デイジーさん。
早いモーメントがあってからの余韻で遅く魅せる動き…匠ですね…
これぞセクシーです。笑
登場の時点で私は、あ、これやばいやつや。と思ったわけです。
その後のダンスパートも同様、この緩急と余韻の鬼、デイジーさんは会場の注目をかっさらっていきました。
ダンスうますぎ。表現力すごすぎ。
このデイジーパートのことだけを語る記事にするべきかな?ってくらいここが好きすぎて長くなってしまうので泣く泣く割愛します…
とにかく話を戻しますが、ここのパートで落ち込んでいた主人公の背中をデイジーがパフォーマンスと歌を通じて押したことで、主人公はまたオーディションに合格する決意をし、バイトをしながら必死に練習を重ねます。
「夢叶えよう」と言いながら。
予想外のハッピーエンド。それが刺さる。
こちらもネタバレになりますのでご注意!
タイトル通り、ディズニーのストーリーは必ずハッピーエンド。
しかし、このショーは一味違います。
なぜなら、2回目のオーディションで主人公は合格しないからです。
まさかの不合格!!笑
でもそれでバッドエンドではありません。
オーディション後に主人公はミニーに「あなたはこれからきっと伸びるわ!コーラスガールから始めてみない?」と声をかけられて、晴れてコーラスガールとしてカンパニーに入団することになります。
実質合格やん。と。笑
でもなぜコーラスガールに合格!というストーリーにしなかったのか…?
それはミニーの後に言ったミッキーの一言にすべてが詰まっていると考えます。
「さあ、夢の一歩を踏み出そうよ!」と。
つまり、合格することがゴールではないよという意味に私はとらえました。
このショーを見ているとオーディションに合格することがハッピーエンド、夢が叶った!という風に捉えられがちですが、現実は合格がゴールじゃない。
夢はもっと先に、ステージに立った先にある。と。
夢の一歩を踏み出したということは二歩、三歩があるということです。
いいこと言うやんミッキー…
このショーはエンターテイナーによるエンターテイナーのためのショーなのかな?笑
まとめ
客観的に分析しようと思って最初は冷静に書いてたのにだんだん熱くなってしまいました…笑
それだけこのショーは演者の熱量と細かい表現が素晴らしく際立っていて、さらにストーリーも共感できる私の心にぶっ刺さったショーです。
「すごーい」だけじゃない。どこか考えさせられる、元気付けられる。
どうかこの良さ、伝われェェ〜…
では!