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過去現在未来をあらわす蓮
・・・予想最高気温38度越えが聞こえた連休の岐阜で涼やかな蓮にも会ってきました。
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数年前の岐阜での作品展の時に知り合った木下峯江さんは、月に数回、お住まいの関東から岐阜の先生のもとへお稽古に通って熱心に学ばれている小原流のお花の先生。今や青森から九州まで各地を駆けまわってお花を教えておられます。
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そんな忙しいなか書のお稽古をリモートでご一緒くださる木下さんより、この展覧会のことをお聞きしていた春からずっと、この時を楽しみにしていました。
じつは木下さんからお聞きするお花にまつわるお話が、私が書く時のヒントになることがたびたびあって、それは後になって気がつくのだけれど、色々な考えや想いを分野の垣根を越えて共有できることが嬉しくてありがたいなと、いつも感じています。
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この日はたくさんの作品のなかでも、蓮の花や葉や茎の持つしなやかな曲線が素敵だなと近寄って立ち止まり観ていたら…それは木下さんの花生けで“過去現在未来”の表現をされており感動のひとときを過ごしました。
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会場の後楽荘は明治時代から続く建物。
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優しい自然光の届くお部屋や廊下には淡い色あいの草木花を、奥の照明が活きる蔵のお部屋には赤や緑のチカラのある草花を、建物と花々がうつくしい調和のなかにありました。
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ご馳走のような花の展示は連休の二日間だったけれど記憶にはいつまでも残ります。