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あふるる花よ

この胸の
あふるる花よ
蝶となり
あなたのところへ
飛んで行け

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なんとまあ、美しい!

この、芸術作品のような美しい逸品は、ソラノホテルのレストランで出会った「大地のサラダ」。

大きな丸皿にとりどりの野菜たち。エディブルフラワーに、鮮やかな色のソースまで添えられて。

中には土に見立てた長期熟成したジャガイモを使った黒いペーストが仕込まれていたり、別添えの出汁を固めたジュレと一緒にいただいたり。

味の変化も楽しめます。

これはどんな味がするのかな?どんな風に調理されているのかな?

ドキドキワクワクしながら、またひとつ、またひとつ、氣になるものから箸を進めていくと。

本当にお花のように大切に大切に、ひと手間もふた手間もかけて生まれてきたこのサラダへの想いがわたしの中にも広がって・・・。

忘れられない出会いになりました。

⭐︎

おいしい、おいしい、と舌つづみを落ちながらメインのお料理もいただいて、最後はやっぱりデザートもほしい。

無理やり別腹をこしらえてコーヒーとともにいただいた、こちらはモンブランのプリン。

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モンブランのケーキがそのまままったりとしたプリンになったような味わいに、素材の良さが伝わってくるすっきりとした甘さ。すっかり氣に入ってしまいました。

上に添えられた栗も美味しくて!殻から生まれたばかりという風情を演出する両脇の飾りは、焼き菓子でできていました。

家庭料理ではまずしないような手の込み具合には、滅法弱いわたしです。

⭐︎

帰り道、駅のペデストリアンデッキを歩いていると、一人の女性に声をかけられました。

目鼻立ちのくっきりとしたアジア系の美人さんでした。

「生活に困っているので、おやつを売って稼いでいるのです。」

彼女はそう言って、腕にかけていた小ぶりのバッグから何やら取り出してわたしたちに差し出しました。

そこには、ゴディバの名の入った小さなチョコレートが八つ程透明な袋にパッキングされていました。

ああ、さっきのレストランで食事をサーブしてくれた女性にそっくりだな、と思いながら尋ねました。

「おいくらですか?」

「五百円です。」

「じゃぁ、これください。」

すると、袋からもうひとつ大きな包みを取り出して「もうひとつどうですか?」と商魂たくましい彼女、笑。

「ひとつでお願いします。」

ゴディバの偽物か本物かはわからないけれど、五百円ならまぁいいか。そんな氣持ちでした。

すると、分かれ際、嬉しそうな笑顔で彼女から思いがけない言葉をいただきました。

「あなたに良いことがありますように!」

「あなたにも!」

すかさずそう返すわたし。

日本人同士ではなかなかこうした会話は生まれないけれど、お互いに祝福しあうのはとても氣持ちの良いことだなと心が踊りました。

この日は、フジコさんのピアノを聴いて、美味しいものもいただいて、最後にはこうした祝福までいただいて。

ますますふくふくと心豊かな帰り道となりました。

声をかけてきた女性も、大地のレストランでわたしたちに食事をサーブしてくれた女性も、少し訛りがあったけれど流暢な日本語でした。

お二人の顔立ちがそっくりだったのは、ちょっとした宇宙の悪戯だったんでしょうかね、笑。

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チョコレートは、まったく問題なくおいしかったです😆

GODIVAでも見たことのない包装だったので、調べてみたらお得用で売られているタイプのものでした。




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