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わたしが洗われる
今年もまたこの季節がやってきましたね。
風に溶けたこの花の香が、ほんのりと揺れる時、この季節を待ち望んでいたことをおもいだします。
今年は、実家との往復で夏が終わるのも早くて。
去年は、三回にわたって金木犀が香るという不思議な事態でしたが、今年はどうでしょうか。
見た感じ、一斉に咲き始めた印象がありますよ。
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さて、7/11に左上腕を骨折した父の、その後の経過と、その中でのわたしの体験についてblogに記しました。
こちらでは、その一部をご紹介させていただきますね💛
わたしが洗われる
ただでさえ、不自由な体でかろうじでバランスをとって、よちよちと歩いていた父です。
骨折を機に、お風呂に入ることはもちろん、自分でシャワーを浴びることもできなくなりました。着替も一人ではできないし、トイレで用を足すのにも介助が必要です。
普段は、母が朝晩父の体を熱いタオルで拭いてあげているのですが、わたしが滞在する時は、夜、父にシャワーをして体を洗ってあげます。
そのことが、わたしに思いがけない体験をもたらしてくれました。
その感動を、少し前にInstagramで綴りました。
父の素肌に触れる機会を得ています。
シャワーをして、マッサージにもなると思いタオルでごしごしと、よく刺激をしながら父の体を洗うのですが。
歪んだ骨格、下垂した内臓の詰まったお腹、たるんだ肌。
間近で眺めるその体は、80年近く、よく生きてきた父の歴史そのもの。
そう感じるだけで、温かいものが溢れてきてこちらの心まで清められて行く・・・。
疲れさえも、上書きされてしまうような尊さです。
そんな美しい感触に包まれるたび、わたしの心は密かに涙で滲みます。
そうしてまた、お父さんを大切にしたいと思うのです。
今もまだ、実家に滞在する度、父の体を洗わせてもらっていますが。
その度に、裸に触れさせてもらいながら、尊い氣持ちが湧きあがります。
一番弱い部分を見せてもらうからこそ、大切にしなければならない。
そんな思いを強くします。
そうして、わたし自身が洗われていきます。
今がその時
ここ数年にわたり、父に降りかかる辛い出来事に積極的にかかわっていく中で氣がついたことがあります。
それは、難しい状況の中でしか見えないこと、学べないことがあるということです。
苦労を進んでする必要はないと思いますが、難しい事態に遭遇した時、逃げずに心を開いてそこを歩んでいく。
そんな強さが、わたしの中にもあったことに気が付くことができました。
もっと前にこういう事態に遭遇していたら、わたし自身の成長が間に合っていなかったでしょう。
今がその時であって、本当によかった。
心からそう思います。
☆
風の城のHPです。
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