頭を整理してみる
アルコール依存症の家族と生活していると、色んな思いが頭をめぐる。
「あの人の為に、私はこれだけ色々しているのにどうして理解してくれないのだろう・・・」
「何で私だけこんなに働かなければならないのだろう・・・」
「普通に考えたらおかしいのに、どうして気づかないのだろう・・・」
etc...
こんなことを思いながら生活していて、とうとう私も頭がおかしくなってしまった時が多々あった。そんな時、色んなメンタルヘルスの読み物から「ノートに自分の書き出してみよう」という文章を目にするようになった。夫が泥酔してしまうと、私一人の時間がたくさんあったので、少しでも前を向いて生きようと思い、それを実践してみることにした。すると、実践しだしてから少しずつ気持ちが落ち着くようになった気がする。
私は元々書くことが嫌いではない。ただ、継続するのは少し苦手だったので、10代の頃から流行りの日記帳や手帳を買っては、数枚だけ使って、気が付くとほとんど真っ白なノートばかりが溜まっていった。
ただ、今回は「なんとなく」続けられる気がしたから、張り切って一番好きなノートを見つけることにした。書店や、文房具屋、雑貨屋に次から次へと足を運び、「この柄はちょっとなぁ」とか「枚数が少ないなぁ」とか色々考えながら、ある文房具屋で1冊のノートに出会った。それは、青のベースに少しくすんだ金色で模様が描かれているデザインのものだった。
「なんだか魔法使いが持ってそう」
と少し子供のように、私はなんだかワクワクした。
会計を済ませた後、私はそのワクワクと一緒に、ノートを家に持ち帰った。
4年程前の話である。
その頃から、私は誰にもぶつけられない思いが出てくる度、そのノートを開いた。
そのノートを使いだした当初は気づかなかったけど、数年経ってから振り返ってみると、私はあの頃より、自分の気持ちの変化を理解するのが上手くなったような気がする。
主には悲しい事や辛い事、イライラする事などを書いていた。
時々嬉しくて忘れたくない事があると、それも記録に残すようにしていた。
面白いことに、ノートに気持ちを書き出すと少しネガティブな気持ちが落ち着いてくる。私の夫は、怒りに対する気持ちとの向き合い方が下手くそなので、ある日に「好きなノート」のデザイン調査をこっそり行い、後日それをプレゼントした。
牛皮のカバーのノートだった。
夫は私のように頻繁にノートを使っていないけれど、ある日そのノートを開いている姿を見かけた。
私はその姿を見れただけで十分だった。
このnoteもそうだけど、色んな思いで頭がパンクしそうになっている人には、その思いを書き出してみることをおすすめしたい。
アナログで紙に書き出すのが一番簡単だけど、私は携帯電話のメモ機能を使って、そこにメモをしたりすることもあるので、そちらもおすすめ。
そのノートは誰も読むわけではないので、キレイに書こうとしない方がいい。慣れるまでは、本当に頭に浮かんだ思いを、淡々と書き出していく。表現だって気にしなくたっていい。もし「他の家族が勝手に読んだらどうしよう」と心配な人は、鍵付きのノートを使ってください。
私の記念すべき第1日目はこんなことを書いていた。
”今日からジャーナルを書くことにした。昨日はグリーンカレーを食べて、今日はパッタイを食べた。今日は知り合いのところでイベントをやってました!メッチャ楽しかった。その後はお気に入りの雑貨屋でブレスレットを・・・やったー♪”
文章が途切れ途切れで前後のつながりとかはあまりないけど、この日は買い物に出かけた事もあって、たぶんいい気分で過ごせていたんだと思う。
折角なので、もう1日だけ紹介したいと思う。これは2日目の日記。
”今日は朝から体がだるくて、ほぼ1日寝てた。それで星新一に出会えたからいーんだけど。笑。結局4時過ぎに起きてステーキ食べた。”
こんな感じ。この日の事は全く覚えてないけど、体がだるいのに、ステーキ食べるとか意味不明・・・笑
とにかく、気持ちを紙に書き出す事をしていて気が付いた事は、気持ちを文字にしてみると、それを目にすることで客観的に自分の気持ちを理解することができるようになるということ。それに、少しずつ頭を空にすることもできたりする。
こーやって、私は時々頭を整理するようにしている。
noteも、その一つ。
☆風の子のつぶやき☆
依存症の人との生活で、煮詰まったら一人で外に息抜きをしに行くことってホントに大事。まずは自分を大切にしよう♬
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