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予想外の奇跡は誰でも起こせる|些細な言動で何かが動く


1.はじめに


寒さが和らぎ暖かい季節になると草木が芽吹き、春の訪れを感じます。
ふと目を向けるとヒラヒラと舞う蝶が優しく心を癒してくれます。
蝶の寿命は種類にもよりますが、モンシロチョウの成虫で2週間程度だといわれています。
とても儚い生き物だと感じますが、この小さな蝶の羽ばたきが竜巻を起こすと聞いて信じることができますか?
の現象を「バタフライエフェクト」と呼ばれています。
実際のところ、蝶の羽で竜巻を起こす訳ではありませんが、小さな蝶の羽ばたきが、時間の経過とともに巡り巡って大きな竜巻を起こすという比喩的な表現をしています。
バタフライエフェクトの概念を人生に置き換えて考えてみると、人間はあらゆる可能性を秘めているということに結び付いてきます。
たった一羽の蝶が巻き起こすストーリーに、どのような意味がこめられているのでしょうか?
今回は、秘められた可能性、バタフライエフェクトについてご紹介します。

2.バタフライエフェクトとは?


「バタフライエフェクト」バタフライ効果とも呼ばれるこの概念は、数学の分野であり、中でも力学系に分類されています。
力学系とは時間の経過と共に、物質がどのように振舞うかを研究する分野で、振り子の振動から惑星の軌道といった、この世界の全てといってもいい物質の観測が対象となっています。

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また、この名称の由来は、アメリカのマサチューセッツ工科大学の気象学者、「カオス理論」の提唱者でもあるエドワード・ローレンツ博士が、1972年に行った「ブラジルの一羽の蝶の羽ばたきが、テキサスで竜巻を引き起こすか?」という講演のタイトルが由来となっています。
些細な変化が、後に大きな変化に繋がっていくという仮説であり、未来に起きるできごとを正確に予測することは、不可能であることを示唆しています。

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3.蝶が竜巻を起こす?


では、ブラジルにいる一羽のか弱い蝶がどのようにしたら、遠く離れたテキサスで竜巻を起こすことができるのでしょうか?
この考え方をご説明しますね。
ブラジルで一羽の蝶が羽ばたきました。

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それを見たバンビが蝶に興味を持ち、ピョンピョンと何度も飛び跳ねました。

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ライオンがそれに気づき、バンビに狙いを定め近づいていきます。

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ライオンの存在に気づいたバンビの群れは一斉に逃げ惑います。

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一斉に逃げたことで、周囲に大きな風が起きました。

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その風は徐々に海に向かい、上昇気流を作ります。

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その気流は海で大きな積乱雲となります。

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積乱雲はブラジルから遠く離れたテキサスで、竜巻を発生させたのです。

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このような流れで蝶が竜巻を起こすといった例えの効果をバタフライエフェクトと呼ばれるようになりました。
やや、こじつけのように感じてしまうかもしれませんが、決して不可能とは言い切れないカオス理論です。

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4.バラフライエフェクトの意味


この例えでローレンツ博士は何を言いたかったのでしょうか?
ローレンツ博士は気象学者でした。
博士の称号を持ち知識や経験が豊富であったとしても、また、技術が進化し気象予報を計測する精度があがったとしても、気候を決定づける大気の状態は、自然界の現象です。
自然界ではさまざまな要素が複雑に絡み合っているために、天候を正確に予測することは大変難しいものであるということを言いたかったのです。
ですが、正確な予測は不可能と示す一方で、全く異なる未知の可能性に繋がること、また、正確さではなくその場その時の最善の予測ができるということを、蝶と竜巻を交えて例えているのです。
その分かりやすい表現からバタフライエフェクトは世界中で語られるようになったのです。

5.人間の可能性


バタフライエフェクトの概念を人生に当てはめると、私たち人間はあらゆる可能性を秘めているということが言えるのです。
誰もが一度は思ったことがありませんか?
「自分一人の力なんて大したことはない」
「世の中に何かを訴えても何も変わらない」

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確かにそうかもしれません。大きなものごとを変えることなんて、小さな力ではできないのかもしれません。
ですが、可能性としては0%ではありません。
バタフライエフェクトの概念を当てはめてみると、私たち一人一人はブラジルで舞う蝶と同じです。
何か一つ、小さな行動を起こすだけで、世界をひっくり返すほどの力を秘めているということです。

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世界でないとしても、自らの人生を好転させるきっかけとなるかもしれません。
行動は思考の現実化に直結しています。
思考をするだけでも現実化をすることが可能ですが、行動を起こすと現実化のスピードも加速します。
ローレンツ博士が言うように、気象予報が正確に予測できないことと同様に、私たちの現実も望んだことが思うように進まないこともありますが、何か一つの小さな行動が思わぬ波紋を起こし、予想外の嬉しい展開が待ち受けている可能性も否定できないのです。
また、良い結果だけにこだわることなく、その場その時に最善を予測し取り組むことで、人生において後悔することが無くなってくるのです。
バタフライエフェクトは例え話ではありますが、人間の思考や行動は、予想外のところに時空を超えて影響を与えているということが考えられるのです。

6.まとめ


いかがでしたか?「風が吹けば桶屋が儲かる」

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このことわざもバタフライエフェクトと同様、一つのものごとが巡り巡って意外なところに影響を与えることを示しています。

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私たち一人一人の些細な言葉や行動で、世界の裏側では竜巻のようなできごとが起きているということも、もしかしたらあるのかもしれません。

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