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あまり知られていない隠れた霊草|インディアンも食べている!

1.はじめに


日本には四季折々、旬の食材というものがあります。
四つの季節の中でも「秋」になると「収穫の秋」と言われるように
お米を中心とした穀物、サツマイモや栗、柿、カボチャなど、
食欲をそそられる食材がたくさんありますよね。
数多くある食材の中で秋になると収穫を迎える、
マコモという植物をご存知でしょうか。
マコモの根に近い部分をマコモダケと言います。
マコモダケという名前を聞きますと、
きのこ類のように思われるかもしれませんがイネ科の植物です。
アスパラガスのような食感で、クセもなく、
甘みもあってとても美味しいと人気があります。
マコモは古くから神事に使われることが多く、
神が宿る草として神聖な物とされてきました。
マコモにはどのような秘密が隠されているのでしょうか。
今回は、隠された霊草、マコモの真実についてご紹介します。

2.マコモとは?


スーパーなどではあまり流通していないマコモですが、
道の駅やマルシェなどでは秋になると
販売されていることがあるようです。
あまり知られていないマコモとはどのような植物なのでしょうか。

マコモは池や川、湖、沼などの水辺に群生するイネ科の植物です。
マコモダケの収穫期は9月中旬〜11月初旬ととても短く、
生産量も少ないために市場で売られていることはまだまだ少ないようです。原産地は中国~東南アジアと広い地域で栽培されています。
日本でも全国で栽培されていますが主に
三重県や石川県などで栽培されています。

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夏になると草丈は2mを超えるほどに成長し、
株元の部分に黒穂菌という菌が寄生し肥大したものを、
マコモダケと言い食べることができます。
マコモダケはアスパラガスのような食感で、
生でも美味しく食べることができますが、
加熱することによって甘みが増し、素焼きや天ぷら、
炊き込みご飯に炒め物など、幅広い調理法で旬の味を
楽しむことができます。

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また、葉の部分は煎じて飲むこともできますし、
菖蒲湯のようにお風呂に入れることもあるそうです。
マコモは丈夫な根を張り大きく成長し、
強い生命力を持つために雑草のイメージが強いようですが、
神事で取り扱われる神聖さとマコモダケ栄養価の高さに近年、
注目されるようになってきました。
近くで栽培がされていない地域の方は、
ネット通販で入手するほど魅力のある植物なのです。

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3.神が宿る草


では、マコモがなぜ「神が宿る草」と言われるようになったのでしょうか。
マコモという植物の知名度は低いかもしれませんが
その歴史はとても古く、日本最古の書物、「古事記」「日本書紀」、
歌集の「万葉集」にも記載されており、
出雲大社や氷川神社などの神事で使われる霊草としても有名です。

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日本神話においてスサノオ(須佐之男命)が
最初に地上に植えたとされている植物がマコモであると言われています。
神聖な植物として「麻」は有名ですが、
実は、マコモは麻よりも古い時代からあったのです。
神の国、神話の国である大国主大神様をお祀りする出雲大社は、
マコモととても関わりが深い地域なのです。
出雲大社本殿の巨大な注連縄は麻ではなくマコモで作られています。

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そして、毎年6月1日にはマコモの神事として凉殿祭すずみどののまつりがあります。
この神事で使われたマコモをいただき、お風呂に入れると無病息災、
田畑に埋めると五穀豊穣の恩恵を授かるという言い伝えが、
現代でも信仰され続けているのです。
また、アメリカマコモと呼ばれるマコモの一種は、
2㎝程の細長い紫黒色しこくしょくの種子で、
太古の時代からネイティブアメリカンは
「ワイルドライス」として食べてきました。

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その豊富な栄養が注目されワイルドライスは
現代でもスーパーフードとして注目を浴びています。
(ライスといっても米ではありません)

4.マコモの効果


では、神が宿るとされるマコモにはどのような効果があるのでしょうか。
根元の部分にあたるマコモダケは美味しいだけでなく、
豊富なミネラルと食物繊維、そして、低カロリーの食物です。
その効能として、解熱効果、便秘の改善、糖尿病、高血圧、貧血、アトピーなどの改善が期待できます。

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では次に葉の部分の効果についてご紹介します。
【体調が整う】
葉の部分を煎じたマコモ茶は、
体内の毒素や老廃物を体外に排出する作用があり、
血液の浄化や自然治癒力を高めるなどの働きがあるとされています。
このことから免疫力を高める、血圧や血糖値の上昇を抑える、
腸内環境を整えるなどの効果が期待されています。
【邪気を払う】
マコモには神が宿ると言われるほどの強い力を持っています。
出雲大社の注連縄にも使われていることからも、
魔を寄せ付けない効果があると信仰されています。
【浄化の作用】
マコモは水田のように水辺に生息していますが、
マコモが生えている周囲の水は浄化されて綺麗になるそうです。
マコモの根を粉末状にしてお風呂に入れると、
水が腐らないと言われており、アトピーや切り傷にも
良いと言われています。
また、乾燥させたマコモを部屋に置くだけでも
空間を浄化することができます。
このようにマコモにはマコモダケと呼ばれる根の部分、
そして葉の部分にも優れた効能があり、
少しずつではありますが全国各地域で注目され始めているのです。

5.まとめ


いかがでしたか?お釈迦様は、マコモの葉で編んだむしろの上で
病人を癒したと伝えられています。
また、日本にはどのような物にも神が宿る
「八百万の神」という神道の概念が根付いています。
マコモもその中の一つに過ぎないのかもしれませんが、
その歴史は古く、神話や書物にも登場するほど神聖で特別なものなのです。マコモ茶やマコモダケはネット通販で購入することができます。
一度その効果を体感してみてはいかがでしょうか。

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