
青春漫画抄(昭和)㉗
*《 エピローグ 》
流れる時間(とき)を経た未来のある日、
井上英沖さんは、とある夏の日・・・
アパートの一室で自殺体で発見される。
さらに時は流れて、関谷ひさし先生も亡くなり、
佐藤まさあき先生も亡くなられた。
桑田先生の原作を書かれていた平井和正さんも亡くなった。
中学で仲の良かった旧友も、よく知る親族たちも次々と命を閉ざし、
顔見知りだったり、名前だけは知っている複数の漫画家も亡くなった。
漫画界にデビューした吾妻日出夫は
娯楽作品や SF・不条理ナンセンス、ロリコン漫画等、メジャーとは
一線を画す世界でも有名となり、数々の漫画賞も受けたが・・・
2019年10月、その命を閉じた。
プロデビューした私も注目新人として依頼が殺到・・・☆
それなりに売れた時期もあったが、吾妻には遠く及ばない。
令和5年の現在、貧しいながらも存命である。(笑)
私の人生の時を経て、逢えないままでいた実母の死が
2018年だった事を知ったのもつい最近のことである。
父は2021年。義母は2024年に永眠した。
亡くなられた方々に・・・・・・ 合掌☆
☆ ☆ ☆
みんな・・・それぞれの幸せに巡り合えただろうか?
誰もが未来を知らないままに
青春のその日から、始まりの時間を刻む・・・・・・☆
『 青春漫画抄(昭和)』・完
*長いお話にお付き合いくださり、、
ありがとうございました!<(_ _)>☆
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*《 追記 》
とある出版社からのお知らせ記事で
私が桑田先生の訃報を知ったのは 2020年8月4日でした。
記事の中、実際にお亡くなりになられたのは7月2日との事。
私が、『私の昭和・青春漫画抄』の文章を書き終えたのは
同じ年の 6月の後半の頃・・・
桑田先生の最後の日々に、まるで虫の知らせを受けたかのように、
机を並べて一緒に輝いていた時間、先生との思い出の日々を
心に浮かべながら連動して 綴っていたのでした。
その間、同じ時間を共有していたのだと・・・不思議な御縁を感じます。
『月光仮面』・『まぼろし探偵』 から、『8マン』の頃に到るまで、
桑田先生のお手伝いをされた方は複数おられますが、
先生にとっての弟子は、おそらく私だけだったという自負があります。
机を並べて修羅場を重ねる中、「同士」や「ライバル」のような師弟を超えた感情さえ感じた、貴重な体験をさせていただきました。
ただ、ただ・・・多大なる感謝と、心からのご冥福をお祈り申し上げます☆
kaze ( 松久由宇 )