【夜からの手紙】 #毎週ショートショートnote
お題【夜からの手紙】裏お題【激辛の鏡】
2024.10.11夜までにだいたい410字くらい
＊参加させていただきます。😊
＊受け取ったキミに
僕でも俺でもなく私と表現するのは
少しばかりのプライドと思って欲しい。
私は【夜】だ。
【昼】もまた私だが、気分や身だしなみの違いくらいに
受け取って欲しい。
こうしてキミに手紙をかいているのは私の気紛れだが
夢の世界で素直に眠るキミたちの誰かには届くと思ったからだ。
かつて帳（とばり）が下りた 私の時には
生けるもの の大半が眠りの世界に入り私と自然に交流していた。
私を利用して誰もが交流していたといっていいだろう。
憎しみや 哀しみや 優しさや 愛が･･･飛び交っていた。
私も【夜冥利】に尽きたものだ。
だが、近頃ではどうだ。
世界は心を持たない完璧さで満たされていて
生き物たちの生き場が無くなってるじゃないか？
人間世界に【 A I 】とかが登場してから世界が一変した。
それまでのあらゆる理不尽が修正されて完璧を目指した結果
【完璧ワールド】が出来上がってしまった。
だが、騙されないで欲しい。
【完璧】には葛藤がないから
哀しみも 優しさも 憎しみも 愛さえ 生まれない。
その世界には《心》が無いってことを。
だから、【夜の私】がふと思ったのさ。
いつかの煩雑な 心ワールドがあった時のように
受け取る手紙に心が躍ったように･･･
気付く誰かに【手紙】を送ろうって！
【夜の私】より。
【了】
（571字）
＊この手紙はフィクションです。😊
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