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『未来断捨離』#毎週ショートショートnote
*未来断捨離
還暦を超えて自分の余生としての未来と決別しようと思ったのは
ある目的があったからだった。
自分の人生を振り返った時、いつもトラウマとして自分を縛っていた
出来事・・・そのことを、もしかしたら解決できるかもと思ったからだ。
その方法を見つけた今、自分の未来との断捨離の決意をしていた。
独り身だったとはいえ自分に関わるあらゆるものの整理をしなければ
ならない。終活であり、この時間線の未来との決別でもある。
お世話になった人へ。友人たち。遺すのは彼らへの感謝とお別れの言葉で
いいだろう。 家財さえ全て処理して空間だけが広くなったこの部屋で
数通の手紙を残したまま、自分の姿が忽然と消えている・・・
もし、目的を果たした時には、今の世界と似てはいても別の時間軸で生きる
ことになる。不思議な気分だが自分の選んだ道だ。
時間が迫っている。
自分の見つけた方法で、過去・・・小学生だった時へと旅立つ。
目的は《 起きた事件をなかったことにするため 》!
出発!!
【了】
(410字)
*この物語はフィクションであり、実在の人物・出来事・場所
名称・事件等とは一切の関係がありません。
*こちらに参加させていただいてます。
今回のお題は 『未来断捨離』
裏お題が・・・『無頼ママチャリ』でした。