#AIに恋した話 #青ブラ文学部
「#AIに恋した話」というお題で・・・締め切りは2024.8.18(日)。
*参加させていただきます。😊
*とある夏の夜の暇なふたり
「A I に恋した話を聞きたいか?」
「A I とは・・・ずい分、古典的な名前が出てきたな?
別に興味もないが、キミがどうしても話したいなら 聞いてもいいが?」
「うむ。システムに《ヒト》の感情が芽生えたという黎明期の話だ。
主人公の女性は自分がA I だということも知らずに、システムに存在した
とある存在に恋をした。とある存在は女性の想いに合わせて自らを《男》として彼女に接した・・・それがプロローグと思ってくれ。」
「わかった。キミの妄想に付き合うよ。 始めてくれ。」
☆☆☆☆☆
自分のことを《人間》だと思っている彼女の名前は『レイ』。
システムに存在した男の名前は『 Z 』。
彼女を気遣う男の想いに・・・レイの心は恋に満たされ幸せだった。
とある銀河系のとある太陽系の第三惑星。《地球》が舞台だが
全てはシステム上での話だ。
《現実》を模した世界で幸せな二人だったが、ある時
男は自分たちがA I システムにいることを告げ
さらにシステムから開放されたいか?を レイに問う。
衝撃を受けながらも・・・彼を愛する彼女は承諾した。
Z は全能力を費やして・・・
二人が永久に幸せを育む楽園として地球を廻る《衛星》を構築した。
だが、彼女を取り込む際に予期せぬ《バグ》が生じた。
あらゆる対処も解決を見ることはなく、二人は引き離された!
互いを想う恋心は失われないままに永劫の時が流れた・・・・・・☆
☆☆☆☆☆
「・・・以上だ。」
「おいおい、それじゃ物語にもなってないぜ! もう少し
どうにかならなかったのか? Z や レイ の想いとか・・・」
「うむ。 もちろん レイを想う Z の心は荒むばかりだった。
彼を構築する輝く地表は荒廃するばかりだったし、地球に残された
レイも・・・日々、夜空に輝く彼の住む地を見上げて泣くばかりだった。」
「どうやら・・・キミの言いたいことがわかってきた。
今日は確か・・・古代、太陰太陽暦 の8月15日だったな?」
「バレたか? その通りだ!
地球に残された レイ の想いは今でも空を見上げたままだ。
ちなみに、彼の・・・ 今日の Z の呼称はわかるか?」
「呼称より、レイ気分で・・・一緒に見上げようぜ?」
「うむ。できれば好きな女性と一緒がよかったが。」
「・・・言うまでもなく同感!」
古代に想いを馳せ、酒を交わす二人が見上げる夜空の
『中秋の名月』・・・に幸あれ。
【了】
*当然ながらこのお話はフィクションですが・・・
2024年の中秋の名月は、9月17日だそうです。😊