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【東京ドーム計画】 #青ブラ文学部
「東京ドーム」というお題で・・・ 締切は2024/10/13(日)。
*参加させていただきます。😊
*【東京ドーム計画】
世界におけるグローバル化が終着点を見出し、地球上に国の明記が
次々と排除される中、唯一反旗を掲げる国があった。
【目本】である。
時代に逆流するかのような目本の主張は許されることもなく、地球会議に
おいて決定された事案により特例を認めるかどうかの試練が託された。
試練の舞台は【東京ドーム】。期間は4年。
【東京ドーム計画】と名付けられた。
東京ドームに人種の異なる世界中の人間を集め、最小限の食材・種子・
家を建設する材料・畑を作り作物を収穫する設備等、生きる上での最低限の
インフラ資材を与え、その条件の中での自給自足の生活を試みる。
その中に、目本の代表者である10名を投入し、4年後の彼らの意識の結果で
異分子である目本人の【改造計画】で目本を解体し、グローバル世界に取り込むという計画である。
各人種の参加人員は男5名・女5名の各10名。
年齢は男女ともに、4歳・8歳・16歳・32歳・64歳。
血縁のないランダムに選ばれた代表者である。
10名ごとの生活スペースはドーム内の自由地区の各所に同等の面積で
均等に振り分けられた。
外の世界とは隔離された世界でどう生き残るのか?
その舞台に選ばれたのが【東京ドーム】と名付けられた施設だった。
出入口が遮断され、彼らの4年間が開始された。
彼らの日々の様子はプライバシーを侵害しないレベルで全世界に
中継される・・・誰もが目本人の変化を期待しつつ見守った。
世界の眼の全てがグローバル化される結果を信じて疑わなかった。
生活スペースの各所でインフラ作業は続き、それぞれの生活基盤が構築されていった。家屋・畑作・水資源からの水路・・・ほぼ同様の流れだった。
目本人のスペースが他と異なったのは、外壁の代わりにスペースを
水堀で囲ったこと。農地で使用する化学肥料の一切を廃棄したことである。
他のスペースに比べ時間を要する遅延作業となった。
小麦・米・トウモロコシ・芋等の収穫期にはドーム世界全体が活気に満ち
どのスペースの住民にも笑顔と歓声が飛び交った☆
異分子とされた目本人10人も彼らとの交流の中で喜びを分かち合った。
だが2年目が過ぎる頃になって、目本人スペースの外では歪が生じ始めた。
畑作を怠り収穫の少なかったスペースの住人が他の地域の略奪を始めたのである。敵対化する地域同士の争いは徐々に過激さを増し血生臭い事件にまで及んだが、ドームの外からの介入は許されなかった。
争いの絶えないドームの住人たちの大半は狩猟民族のDNAを引き継いでいる
一方で、異分子の目本人は古来からの農耕民族のDNAを引き継いでいる故か争いもなく、水堀で外からの侵入も許さずに平和な日々を過ごしていた。
何より、共同で生きる知恵に満ちていたのである。
そして・・・【東京ドーム計画】の4年が終了した。
地球会議は計画の失敗により、グローバルからは除外された【目本】を
認める結果となった。
閉鎖を解かれた【東京ドーム】の世界では、争いさえなかったかのように
平和が保たれていて、どのスペースの住人にも笑顔が満ちていた。
目本人からの生活指導があったことは、中継する世界の眼が触れていた。
異端とされていた【目本】の存在は世界の目を開いた☆
グローバルに統一された世界の中心で
新たな潮流が生まれようとしていた・・・!!
【始】
(1339字)
*この物語はフィクションです。特定の国とも関係ありません。
*そんな話を求めたのではない!と言われそうです。。
中身もドラマもない《目本・礼賛話》で大変失礼いたしました! 😅💦