お薦めの詰棋書ベスト10
詰将棋の本はかなりの数あります。その中でこの本は絶対買いだと心の底からお薦めしたい本はどれか。たとえ今は難しくても、ちょっと高いなと思っても、今買わなかったら将来絶対に後悔する本はこの10冊です。
からくり箱
酒井克彦の遺作集。酒井克彦は完璧なんです。どの作品も練り尽くされているんです。切れ味鋭いんです。並べるだけでびんびん伝わってくるはずです。
一番星
中野和夫(波崎黒生)の遺作集。「波崎の銀」と称えられた作品群を並べるだけでも楽しい。伏線構想作の意味が理解できたときは最上の幸せを感じられるはず。
完全版看寿賞作品集
年間最優秀作に与えられる看寿賞。その受賞作をすべて網羅したこれ以上考えられない贅沢な作品集。柳田明の解説も懇切丁寧で、詰将棋の「芸術性」を理解しようと思ったらこの1冊!
(マイナビでは売切れた模様)下記で購入できます。
現代詰将棋中篇名作選
1977年から2016年に発表された19手~29手の中篇から選ばれた傑作集。それぞれ一家言を持つ30名の作家が10局ずつ選んだものなので、内容もバラエティーに富んでいる。中篇詰将棋の豊穣な世界をのぞき見るチャンスはこの本を逃したらなかなか出会えない。
盤上のファンタジア
最新刊の「盤上のフロンティア」とどちらにするか悩んだが、筆者の好みでこちらにする。現代詰将棋の最前線を知りたい方は「フロンティア」だが、まずはこちらから順番に鑑賞することをお勧めしたい。
信濃路
たった1桁の詰将棋。7手詰とか9手詰。これら超短編について語ろうとするのなら赤羽守の作品を解いておくことは必須だ。詰将棋を解いたときの快感度は抜群。
般若一族全作品
黒田紀章の詰将棋に対する強烈な想い。それを具現化する仲間たちとの出会い。黒田紀章は行方不明、谷幹も今や亡し。よくぞ、この本が遺ったものだ。近藤郷さんの努力の結晶だ。
夢の華(プレミアムブックス版)
昭和の巨人。山田修司の「夢の華」がオンデマンド出版で入手できる。こんな幸運はそうそうない。
【追記】入手してみたら印刷は期待外れ。内容はもちろん良いのだが,書籍としての印刷品質を期待してはいけない。
ゆめまぼろし百番(プレミアムブックス版)
「世界一くだらない芸術家」駒場和男が真っ正面から「無双」「図巧」を超える作品集を目指した成果。それがオンデマンド出版で入手できる。こんな幸運はそうそうない。
夢銀河
詳しい紹介を筆者のブログで書いた。
「最後の審判」「くもの糸」「スレイプニル」「馬賊戦記II」「伏龍」「彩雲」「夢のまた夢」「FAIRWAY」「アルカナ」……タイトルを聞いたことがある作品があるのではないですか。白鳥士郎「りゅうおうのおしごと!」5巻の目次でみたことないですか。
今買わないとどうなるのか
簡単です。詰将棋の本は印刷部数も少ないので、売切れになります。もしかするともう二度と手に入れることができなくなる可能性もあります。筆者が販売している「夢銀河」はもう残り部数は1桁しかありません。
10冊中5冊は角ブックスの本になりました。これは部数が少ないので早く売切れになる(「現代詰将棋短編名作選」はあっという間に売り切れました。もし増刷されたらすぐに買いましょう)危険が高いというだけではなく、優れた作品集しか角さんは作らないからです。角ブックスのラインナップにのるだけで一流詰将棋作家の証です。(角さんに作品集作りを依頼して断られたら、つみき書店にご相談を)
追記(2020.5.30) 角ブックスの本をつみき書店で扱えるようになったので、リンクを書き換えました。
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