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1回目の手術が始まる

小学校1年生の超怖い先生も定年退職になり、2年生ではとても優しい先生が担任の教師になりました。

小学2年生になって初めて手術ができるかもしれないということになりました。通常先天性心疾患は早い赤ちゃんのうちにできる手術をします。
私は完全型心内膜欠損症、肺動脈狭窄症、無脾症、両大血管右室起始症という心臓疾患がその当時ありました。
今はその手術の成功率(なにをもって成功というのか私はわかりません)は90%の格率なんだそうですが、その当時は60%でした。

夏休みを挟んで福岡の病院に入院しました。
あまり長く休むと進級できないかもしれないから夏休みを挟みました。
心配症の母、それよりももっと心配症の祖母は成功率が60%と聞いて私を連れて逃亡しようと企てたそうです。

入院してから4か月壮絶な闘病生活が待ち受けているとはこのとき思いませんでした。

クラスのみんなからの千羽鶴と寄せ書きを携えて病院に入院しました。
すごく偶然なのですが同じクラスに白血病の男の子がいて同じタイミングで入院をしました。
その男の子は育くんと言います。育くんと「また退院して一緒に教室で会おうね。」と約束しました。私の胸にこの約束は小さく輝いていました。

入院してからたくさんの検査を受けて、さあ手術です。
ICUには1つだけおもちゃやお気に入りのものを持っていっていいことになっていました。私は大切なものがたくさんあったので小さいバックにいろいろつめてバックを1個としてもっていこうとしましたが、NGがでました。

それなので、おばから貸してもらった当時本当にほしいと思っていたETのぬいぐるみをもっていきました。

手術が終わってICUで目が覚めるまで10日間かかったそうです。
目が覚めてからとてもつらい時間の始まりでした。


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