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読んだ本📕 恋愛中毒
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恋愛中毒 山本文緒
この小説は最初、井口という編集プロダクションに勤める青年のひとり語りから始まる。彼は前の恋人とうまく別れる事が出来なかった。その彼女はかなり粘着質の性格で、彼の勤める会社にまで押しかけてくる。せっかく移った居心地のいい今度の会社も、どうやら同じことになるらしい。
辞表を既に書き上げた彼は、社長と事務のおばさんと飲む事になる。そして社長が帰った後、そのおばさんから、長い長い身の上話を聞くのだ。
読み終えてまた最初を読み返した。
「自転しながら公転する」でも、構成の上手い作家さんだと思った。
この事務員・水無月の語りで話はほとんど終わる。
最初の結婚の事。どうして離婚しなくてはいけなかったか。
その後出会った小説家の創路(いつじ)
愛人のひとりになったのに彼女の心はどんどん暴走していく。読み終えて、
う~ん。やっぱり上手いな。
プラナリア(直木賞)よりも、わたしはこっちを推す。
かなりのストーカーで不気味な水無月美雨。
怖いけど、気になる。
自分の心の奥にも何かが潜んでいるのかもしれない。
吉川英治文学新人賞受賞作。