「懐かしい」って結局刷り込みだよねって話
最近オルチャンメイクや中国メイクが若者で流行ってるじゃないですか、
なんかまた変なの流行ってんなで片付けるのは簡単なんですけど、そら流行るよねっていうのもとても理解できるなぁというのを思ってました。
数年前からSNOW,SODA,ULIKE,B617とかのいわゆる「盛れる系」の写真アプリが流行って市民権を得た。
そうするとインスタなどで友達と共有する写真では「盛られた」写真が基本となり盛られてる状態が「理想の状態」になる。
そうなると、そら盛られてない現実の顔は我慢できん訳ですよね。自覚無自覚はあると思うけど。
理想と現実のギャップを埋めようとすると、たどり着くのってオルチャンメイクや中国メイク、整形や、整形メイクに落ち着いていくんやろなぁと。
なので、一時期インスタでオレンジ系フィルターが流行った時は女子高生めっちゃ肌白いし口紅オレンジやしみたいな子沢山見かけたので、あーアプリの効果って現実にまで影響すんねやなと。
※もしかしたら、流行った順番は逆かもしれないけれど、少なくともオレンジメイクのキャッチコピーはアプリのような盛れるメイクであったのは確か
でも、若者だからって訳ではなくて、歳とっても同じ現象が起こってると思ってて。
僕は今年33歳なんですけど、僕らが思う「懐かしい」の成分って、色々あるんですけど、色々端折って並べると
「ノイズ、低解像度、低フレームレート、低クオリティ」に落ち着くのかなと。
幼い頃に見ていた写真や映像って今のスマートフォンなんかに比べると明らかに低解像度。
ノイズもあるし、白飛び、黒つぶれもしている。
でもそれを懐かしいと感じる。
まだ産まれてない50年くらい前の写真を見ても同じように懐かしいと感じるのはフィルムカメラのもつ「低解像度」と「ノイズ」によるもの。
その当時の印刷クオリティが低かったり、フィルムの種類によってでる色味とかも影響されてますよね。
つまりは僕らが普段感じてる「懐かしい」は刷り込みでしかないことが分かる訳です。
トトロって1988年の作品なので、今の10代はまだ産まれてないわけで、
もしその子たちが「君の名は」よりも「懐かしい」と感じることがあるとすれば、体験してない「懐かしい」を感じる訳です。
子供のころから見てる大人のいう「懐かしい映像」や「懐かしいとされる景色」を見ることで刷り込まれてトトロを懐かしいと感じるんだろうなぁと。
それプラス、アプリのフィルムカメラフィルター!
「これがレトロなのか!」と学ぶことで「懐かしい」が更新されていく。
今の若い子は僕達の経験した「懐かしい」を、違う形で学習し共有しているんですね。多分きっとそう。
なので、同じ感じで、iPhone 3Gとか20年前のデジカメとかで撮った写真とか見ても同じように懐かしいと感じると思います。
人によっては「フィルム?」という感想も出てくるかも。
今の10代はよほど興味がない限りフィルムで撮ったことはないはずなので、「フィルム?」という感想がでるということは「フィルムフィルターぽい→つまりはフィルム?」となってるはず。
僕たちが当時感じた、低解像度で思ったより綺麗に撮れねぇなって感想ではないはずです。
※写真によるけど。
10年前にトイカメラとかLOMOが馬鹿みたいに流行ったのと今VSCOとかフィルム加工が流行ってるのは同じ原理のはずです。
昔は今ほどスマホも高解像度ではなかったのと、アプリで加工しまくる文化もそんなになかったので、フィルムカメラやデジタルハリネズミみたいなトイカメラに流れたのかなと。今になっては思うわけです。
そうなると、次に市民権を得るのはロマンを感じるストーリー。
50年前とかのまだ産まれてない時代のフィルムカメラやオールドレンズでとった、高解像度カメラでは取れない低解像度だけど「懐かしい」写真。
過去と現在が繋がってる物語性と、高解像度じゃないからこそ生まれる生々しさと、蓄積された懐かしいがロマンを生むのかななんて。
それもあって今インスタでオールドレンズやフィルムカメラがインスタ映えする!と言われてるのではないかと思われます。
長くなりましたがそんな訳でオールドレンズ買いました。
5000円くらいで買えて懐かしい写真とれて、それでいて映えるのでオススメです。(宣伝)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?