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#09 「教える」よりも「育てる」

今日もご訪問、ありがとうございます❣

この連載は、私がかつて
東京アクターズスタジオに通った回数
全40回という構想だけで
スタートしました。

内容は、筋書きや構成は特にせず、
次はこれかな〜と思っても、
書き進めるうちに話したいことが浮かんだり、
途中で資料が見つかるとそれを優先したり、
今の自分と繋がることも面白くて
また読み直したりしながら、
風の吹くまま気の向くまま綴っておりまして🍃

33年前のあの
”私の人生で一番キャッチーな半年”
私の情熱がまだ保温されたまま眠っていた
という事実に驚愕しながら、
私自身が嬉しくも面白くも感じて、
それをただ喜びのままアウトプット中。

10話まで書くと、きっと
私の方向性や、
ここに残したいことの本質が
自分でも見えてくるんじゃないかな♪
と、楽しみに書き進めています。

2500字を目安、とか言いながら
最近は3000を軽〜く超えていまして😅
長文を読んでくださるみなさまに
心から感謝いたします✨💖✨


よろしければ休憩時間のひととき
本日も昔語りにお付き合いください♪



前8話にて、
『北の国から’92巣立ち』の話題から
杉田成道監督のお名前を挙げました。

〈夜2期〉でご指導くださった先生方は
14名いらしたのですが、
各期募集フライヤーには共通して8名の
お名前が載っていますので、
画像にしてみました。
(行間があった部分に薄くラインを引きました)

メディア・ワークショップ講師陣
メディア・ワークショップ 講師陣
東京アクターズスタジオ募集フライヤーより


少し行間をとった末尾に
大山塾長のお連合いである
女優の渡辺美佐子さんのお名前も。

立ち上げに賛同くださっていた
ことが伝わります。


各期半年のどこかで対面を期待しますが、
現役かつ人気の先生方ですから、
撮影や舞台の演出期間とぶつかると、
第7話でも綴った杉田監督のように
半年間で一度も登壇叶わないケースも
起こり得ます。

これもまた、一期一会だなぁ
そう感じると同時に、
ぜひ現場でお目にかかれますように
そんな私でありますように
と願い、過ごしていたように思います。




そんな人気演出家や、俳優、
演技指導、プロデューサーの先生方が
全力で取り組む本業もありながら、

時に多忙を極め、集中力を要する
タイトなスケジュールの合間を縫い、

かつ対価度外視で
指導に足を運んでくださったことの
貴重さとその価値を、

33年を経て
先生方の年代になった今だからこそ、
また気づくことができています。

本当にありがたいこと✨💖✨

当時の私にも伝えたい!!!




では、
講師おひとりおひとりを

突き動かしていたもの


原動力とも言えるものは
一体何だったのでしょうか。

故 大山塾長に伺うことは
もうできませんので
また当時の資料を元に、
その後の私の経験も踏まえての
想像と考察をまとめます。


私は今、分野は異なるものの、
ファシリテーターとして13年間
ワークショップ等を開催し、
より良い場づくり、チームづくり、
そのための、
ヴィジョンづくりとその共有
リーダーシップのあり方についても
お話しする場面があります。

そんな観点からも、何年も続いた
東京アクターズスタジオの講師陣に

ゆるぎないヴィジョン
共有されていたものと確信します。


そこで、
東京アクターズスタジオの母体である
メディア・ワークショップ
その時代をどのように捉え、
どこへ向かおうとしていたのか、

集う講師陣の中に共有するため
掲げられていた創立の精神
一部紹介したいと思います。


風瀬メモ:東京アクターズスタジオ〈夜2期〉開校式
青いバインダーに書き写したプリントの内容
当時から、タイトルは青い文字💙
お気に入りのインディゴ色の鉛筆で♪


開校式で配布された資料のうち、
第2話では触れなかったものに

混迷の時代

という項目がありますので
一部抜粋します。

演技法の絶対的な確たるものは世界的にない。
いま、伝えられているのは30年以上も前の方法論だ、
テンポの早い変化の多い時代に果たして通用するのか?
         
 (中略)
テレビの現場の求める演技も刻々変わっている。
生きて動いている。
その流れの中に身を置き何かを自分達で探ってゆくしかない。
同時に今ナウい舞台を作り
ためになると思われる人たちにも参加してもらう

「混迷の時代」 東京アクターズスタジオ〈夜2期〉開校式資料より

これは
夜第2期アクターズスタジオの皆様へ

と題されたプリント1枚目の

モットー
求める演技
志すこと
特徴

という概観の主要部分の後にある
10行にわたるメッセージの抜粋です。


現役の演出家だからこそ
真摯な眼差しで
日々肌で感じている世の中の変化を

生きて動いている。
その流れの中に身を置き
何かを自分達で探ってゆくしかない

そう具体的に言語化されています。


流動的で弾けるようなパッションがあり
既存概念にとらわれない新鮮な感覚を
敢えて ”ナウい” と
表現なさったのかな?

そうニヤリともしながら、同時に、
第6話の開校式で伝えられた

失わないでほしい
得体の知れない大切なもの(何か)

にも通じ、
私たちのうちに眠るそれに呼びかける
文言のようにも感じています。 

改めて、すごいなぁ。
キレッキレです☆


当時の私たちが出て行こうとする現場に
求められているものも垣間見えますね。

が、当時の私は
これらの文言一字一句をしっかりと
ルーズリーフに書き写しつつも、

「潮流が変化するのだな」
という程度のゆる〜い認識で、
ただ喜びだけで通っておりました。

40話を目指し書くと決めたことで、
こうして、
尊敬する先人の熱い想いに触れられて
不思議なくらい心が澄んで
その何もかもを改めて吸収しようと
瞳も、耳も、全身の近くを
鋭敏に澄まそうとしている私がいます。

そこから
33年を隔てた今現在こそ、
変化が大きくまた別の
混迷の時代 とも感じており、

文中に当時の演技法が
「30年以上の前の方法論だ」
との表現がありますが、

私は逆に、
これを綴ることで、

メディア・ワークショップで
私が受け取った
普遍性と再現性が高いと感じる
気づきやひらめきのエッセンスを
必要な方と共有できたら嬉しいです。


タイトルにした、
「教える」よりも「育てる」

は、2ページ目の冒頭にある一文です。

これはまさに、私も日々
ワークショップ、つまり 体験型学習 
ファシリテートする上で工夫し続け、

また、
最初の仕事であった保育士の視点、
そして子育てとも通ずる言葉。

これに続く次行には

メディア・ワークショップの創立の精神

と明記され、囲みの言葉が続きます。

(1)教えるよりは育てることを大切にする。
(2)体験を伝え現在までの遺産から創造の場を拓く。
(3)豊かな感性を伸ばし創造力のある創作に寄与する。
などその延長上に、この「東京アクターズスタジオ」もある。
もともと「演技」は教えられることでは育たない。
自分で学び覚えてゆく。
その個性をどう持ちうるか、
つまりはどう生きるかの問題につながってくる。

「創立の精神」 東京アクターズスタジオ〈夜2期〉開校式資料より


これです❣

私が思う大切なこと。
講師の先生方に共通して流れていたもの。

だからこそ、
私は、心から
東京アクターズスタジオに通えたことを
誇りに思っています。

あの時に感じていた安心感や喜びは
何だったのかを、
今、改めて受け取っています。

そしてこのメッセージは、

「演技」という括りで示されはいますが、

もうね、
今、自分が携わっていることと
全てが重なっているのですよね・・・

つまりはどう生きるかの問題につながってくる。

Being =あり方 
を見つめているのですから。



コースの増設


どうやら私たち
東京アクターズスタジオ〈夜2期〉の修了後、
母体であるメディア・ワークショップ
進化の時期だったようで、

5期募集時には、
アクターズの他に、新設された

*ディレクターコース
*シナリオコース
*ドラマチック文章コース

の3つも同時募集されていました!

同じ精神を持って、
他の側面から作品制作に関わる分野の
みずみずしい人材を育んでいたのでしょう。


このコースの方とは接点ないので
ご縁があればお話し伺いたいですね♪

っと思いましたが、
もしかしたら93年の特別クラスに
参加した方もいらしたでしょうか?

さらなる発見・出会いも楽しみです💕



今日はここまで。

次回は区切りの第10話!!!
よくぞここまで辿り着けたね、私☆


ここまで読み進めてくださったあなた!
本当にありがとうございます❣


この連載を面白がってくださるあなた
200名に及ぶおひとりおひとりに
知らず知らずにお力をいただきながら、
今ここまで歩んでおります🐾🐾🐾

次は当時の私たちにも触れながら
そう、私は何を喜びに感じていたのか
をまとめてみたいと思います。
来週火曜、またお目にかかります❣

どうぞ、豊かな晩秋の週末を
存分に楽しんでお過ごしください.。,:*☆



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風瀬由季*𝑌𝑢𝑘𝑖 𝐾𝑎𝑧𝑎𝑠𝑒
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