呪染3 〜蒼月ノ贄〜《特別編:蘇りの血》【最終話】
【最終話】生贄
栃木県白河町では暖かな微風が降り注ぎ、春の兆し見え始めていた。あの事故からもう時期2ヶ月を迎える。シャロンは未だ左足に補助装置をつけたままでいたが、もうその感覚に慣れていた。今は自分の体の一部となっている。
太一は2段に重ねた段ボールを抱えながら、大きな白い二階建ての一軒家に入っていった。今日から愛するシャロンと共にこの町で暮らすのだ。彼女は既にエージェントとの契約を切り、正式に役者の人生に終止符を打った。これからは普通の一般人として、新しい生活が始まる。
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