過去最多出場!昼に買ったCDでサンプリングをし、夜に披露するイベント『Extream Remix 05』総評
前回から1ヶ月ペースで定期開催となった『Extream Remix』シリーズの第5回目が無事終了しました。
今回は6名という過去最多出場という事もあって、代理主催の僕はかなり緊張したが、今回もライブでアクセントになるような迷曲を作れる事の嬉しさの方もアリ、ギリギリ楽しみが勝っていた感じです。
当初は僕とU-Kohさんとratiffさんの3名での開催の予定だったのですが、U-Kohさんから話を聞いた、相方のzeneさんが参加しますというDMを頂き承諾。
それと追加で開催一週間前にテクの幸太朗さんからDMを頂き、開催3日前にDatHis.さんも出たいというお声を頂き、倍の6名になりました。一気に大所帯です。
梅田のディスクユニオンでCD購入後、MagaYuraに戻って、19時まで制作のフェーズに入ります。
天神さやか 宮岡永樹 作品展
-あるいはお面でいっぱいの海-
という展示イベントの真っ最中ではありましたが、店長の扇芝さんは『いいよ~!案内してくれる人には話しとく!』と仰ってくださった上、下のバーも臨時休業の日でもあったので『まぁいけるっしょ』という気持ちでスタートしました。
僕とratiffさんとzeneさんと作っておりましたが、二人とも状況の飲み込みは早かったです。ありがとうございます。
11:00〜17:00
期間 2/10〜2/25
までやってます。何卒。
感想
以下くじ引きの結果と、各演者さんの感想です。
YouTubeで見て書いたので、少し間違っている点かなり乱文なのは勘弁してください…!
コメントで教えて頂けると嬉しいです…!(☆マークは僕のお気に入りのフェーズです)
zene
今回初の『落語』というワイルドカードを引いたzene。『楽器』と言うよりは『言葉』がメインとなるので、組みやすいが、落語の癖の強いパンチ要素をどう生かすかが今回のカギとなった。
1. ☆
テクノと落語をメインに進め、展開作りにEDMが一躍買っている。3種がバランスよく融合し、Extream Remixに相応しい、綺麗にまとまったトラックになった。
2→3
先ほどと打って変わって、レイヴの様なシンセネタを使用し進行。その後は流れるようにMIXし、硬派なテクノへ移行。ベースラインが気持ち良いトラックへと仕上がっている。
4.
その後は柳家小さんの落語のコーナーに繋がる。盛大な音楽に、声もディレイとリバーブも掛かっていて、かなり良い話をしている雰囲気になった。博打の話でしたが…(^。^)
5→6
落語をメインに、バックはテクノ、EDMを切り刻み、ビートを作り2ステップのリズムを作った。その後、ピポパポ音をメインに6曲目を進行した。
7.
落語に導入されていたチャルメラのフレーズを使用し、硬派なトラックを作成。
総評
全体的にバランスの取れたカッコいいライブセットに仕上がった。テクノが苦手な展開をEDMに、EDMが苦手な部分をテクノでフォローし、援護射撃を見事落語でフォローした。3種すべてが丁度良く分配され、中毒性あるExtream Remixらしいライブセットとなった。
ratiff
アニソンで久石譲をチョイスするといった作戦に出たratiff。風の谷ナウシカや紅の豚の楽曲や、ジブリ以外の映画作品の曲も収録されている。オーケストラ音源なので、知っている部分があっても冷静にサンプリングする事が重要だ。
ユニコーンのシャンブルは小学生の頃に良く聴いていたという。オービタルも曲のパーツとしてどう生きていくのかが楽しみだ。
1.
久石譲のCDがオーケストラ音源なので、最初は神聖な雰囲気を保ったサンバチックなリズムから始まった。ライブスタートの景気づけにピッタリなトラックだ。
2.
近未来チックなインダストリアルなイントロが特徴的なトラック。上物をオーケストラ音源を切り刻み、ドラムパターンを他二枚で組む形の楽曲だ。聞いていて凄く楽しい。
3. ☆
久石譲の『TANGO X.T.C.』をメインにエフェクトをかけ浮遊感を演出。下のパターンをテクノで組んでいる。合間に入ってくるストリングスのリフが良い感じ。声も切り刻んで低くし、ビートの一部としている。
4.
いかにもサンプリングサウンドな楽曲。ドラムパターン、コード、声なども全て切り刻んでいる。パターン数も多く、疾走感もMAX。コードも凄くオシャレです。
5.
おそらくユニコーンの楽曲のワンフレーズのピッチを+12ぐらい大きく上げ、4のビートも使用して明るい楽曲となった。
総評
どの曲も耳残りが良く、また聴きたいと感じる楽曲へ仕上がっていた。久石譲の楽曲はどれも壮大であり、オーケストラなので抜く場所が沢山ある分、チョイスが難しい。しかしそれをメインとして使用していたのも凄かった。テクノループとかしちゃうなぁ。僕なら。良き。
U-Koh
毎回割と万能と評判が良く、使い勝手の良いR&Bを引いたが、その他がクラシックとレゲエとまぁまぁ難しいジャンルを引いたU-Koh。
R&BではBELL BIV DEVOEのPOISONをチョイスする神引きを見せた。ニュ―ジャックスウィングの要素もあるので"イナタイ"ビートも聴けるかも。
そしてまさかの別館のディスクユニオンのクラシック館に入らずに、本館にて現代クラシックをチョイス。初です。スティーブライヒで勝負。クリティカルチョイス。
問題のレゲエは棚が少なく、探すのに一苦労したそうだ。R&BをレゲエMIXしたPARTY HITS R&B -RAGGA MIX BESTで勝負。過去にMIX CDはBPMの計測が大変とODAGAWAがてこずった経験がある。
表紙のAV女優の泉麻耶はどこまで味方してくれるか…。
1→2
浮遊感あるトラック。落ち着いた雰囲気でスタートし、スティーブライヒのフレーズに繋がっていく。エコーやフィルターといったエフェクトを利用し曲の展開を生んでいく。後半のPoisonのキックが良い感じ。
3. ☆
Poisonの名フレーズをメインにスタート。Extream Remixの醍醐味、『有名なフレーズをハチャメチャにする』を楽しむことが出来る楽曲。
通常より1.2倍速ほど早く回した為、よりジャジーなウォーキングベースとなった。
スティーブライヒのクラップも参加してきてライブの進行もよりエキサイティングな展開となった。
4.
RAGGA MIXからのフレーズが合流。最後のPoisonがパワー全開で良かったです笑
5.
スピーディでスムースな楽曲が登場。RAGGA MIXが大活躍するトラック。いかにも陽気な雰囲気が漂う楽しい楽曲だ。
総評
R&Bで基盤を作り、クラシック、レゲエで補強する形となった今回。Poisonめっちゃ強いですね…。PARTY HIT系のオムニバスは勢いは◎なんですけど、音を入れる隙がないのが難点。しかしどの楽曲も有効活用できそうな部分を上手く抜いてきて、上手く利用していた。
ODAGAWA SHION
抽選でヒーリング、古楽、オルタナティブを引いたODAGAWA。『古楽』も前回に引き続き、2回目の登場で終わったなと思ったが、オルタナでゴリラズの一番有名な盤、『DEMON DAYS』をゲット。
今回古楽はボイスが一番使いやすいと思い、グレゴリオ聖歌をチョイス。クラシックのオーケストラで痛い目に合い、ピアノでも火力不足と大変な目に合った。今回はどうか。
ヒーリングは若干広いが「南北アメリカの旅」をゲット。楽器数も多そうなので期待大。
まぁ…ゴリラズ頼みですね。
1.do you feel good inc ?
唯一めっちゃ聴いたゴリラズの『feel good.inc』からスタート。経験上、ド頭は有名な曲でアゲていくのが定石だと思ってます。
イントロの声を切り刻んで、リズムを作り、進めていきました。
後半から南北アメリカの旅のアコースティックギターとゴリラズの『ピー、ピー』と言う音を高速で鳴らしまくり、※グルーヴケミストリー作戦 を実行。面白いループになった。
後半の「ドウシタ!!?」ラッシュも熱いです。
※何かしら起こるだろうと信じてカットして無計算にリズムを作る戦法。程よく滅茶苦茶になるので、少しグルーヴ感が発生する事が期待できる。
2.YOSENA
切り刻んだビートの上に『YO~SE~NA~…♪』という南北アメリカの声ネタを乗せた作品。個人的お気に入りの一曲。
さらにその下にコーラス隊としてグレゴリア聖歌をレイヤー。壮大感があり、低めのボイスなので良い感じに馴染んだ。
ゴリラズの『Dare』も優秀。
3.Hyper Science
グレゴリア聖歌のピッチをかなり上げ、メインコーラスに抜擢し、進行させた。明るく煌びやかな楽曲に仕上げた。それ以降も細かくピッチを変更しコード進行モドキを作った。
マスタートラックにリバーブ、ディレイもかけ、空間作りも確保。
4.Madrid Walk
この辺りでBPM100台の楽曲が欲しいと思い作成。ビートをゴリラズで作り、コーラスをグレゴリア聖歌。そこにメキシコのギターフレーズをぶち込みました。
途中『ドン、パーン』という面白いサウンドがゴリラズの楽曲に合ったので、それをこすり倒す路線へ。
陽気なギターフレーズが暗めなビートとなぜかマッチして気持ち良いです。
5.Ooooo
もう一曲陽気な楽曲が入っていたので最初の『Ooooo』みたいな部分のみで攻めてみました。メロディ終わりの全音で降りていくフレーズはお気に入りです笑
自分でも脳裏に焼き付く出来でした。
6.Marathon
歌遊び『極寒の歌声』をマラソン大会で頑張って走る子供という体で作った曲。マラソンの序盤、中盤、終盤のラストスパートまで全て再現しました。確かに長距離走っている時にグレゴリア聖歌が流れる事はよくある。
7.ARIENAIKURAI Traffic Jam ☆
アメリカの交通渋滞をトンチキ運転して『さいこ~』みたいなイメージの曲です。とあるフレーズを1拍までストレッチしたバージョンと2拍バージョン、1小節バージョンを並び替えまくった結果、何とも言えない気色の悪い店舗変化を生み出せました。
途中の手の動きは『リズム天国ゴールド』のウラオモテを意識しました。
最後は警官と喧嘩好きのオッサンに殴られて終了みたいなイメージです。
8.My Pace
不思議な声の正体は沢山のグレゴリア聖歌を1拍までタイムストレッチして8曲並べたものです。曲の大まかなストーリーは、シャトルランで一人だけ謎の歌を歌いながら、走らず歩いてレベル1で失格になった人をイメージしました。
9.Screw Cyber City
不思議とこの曲だけ記憶が全くない…。なんで?
10. げりうんこ❤
リージョンを以下の通りタイムストレッチして並べる。
||||||||(8拍)
||||||| (7拍)
|||||| (6拍)
||||| (5拍)
|||| (4拍)
||| (3拍)
|| (2拍)
| (1拍)
するとレイヤーされた楽曲のリズムがマシンガンの様な音に変貌し、げりうんこみたいなサウンドになる。あとはフェイザーやフランジャーを弄ってビチビチ感を再現すれば、げりうんこの完成である。
総評
相変わらず古楽やクラシックに愛されがちなのですが、だんだんとこの辺りのジャンルのポジショニングの決定の仕方が見えてきたかなと思いました。
ゴリラズは文句なしなのですが、案外他の二枚も頑張ってくれて、あまり癖のない3枚だったなと思いました。古楽もグレゴリア聖歌のチョイスで正解だったかなと思います。次回引いた方は参考にどうぞ。
テクの幸太朗
アンビエント、フォーク、ヒップホップで挑戦。「ほぼメロディが無い」という点が気になったとマイクトークで語っていた。
ヒップホップのTHE LOVE MOVEMENTですが、これ一枚で3,000円を超えていたみたいです。
1.
A Tribe Called Quest - Start It Upからスタート
2.
ブレイクビーツとピアノが合体したような楽曲。途中から入ってくるコーラスやシンセも良い感じ。浮遊感もMAX。てかコーラス良いなぁ。なんという曲なんだろう。
3.
基盤にヒップホップを敷き、上にアコースティックの上ネタを重ねた作品。アトライブコールドクエストの下のヒップホップの進行はスタイリッシュでクールな物なのですが、面白い感じに温かみあるアコギのフレーズとマッチしています。
4.
こちらも面白いトラック。リバースをしたような不思議なコードサウンドに変拍子で進んでいくサウンド。近未来的な雰囲気です…!どうやって組んでるんだろ…。
5. ☆
ドラムパターンが非常に面白い。エレキのリフも最高にクールです。グルーヴ感が凄くヤバいです…!!
後半はロボットボイスが特徴的なスピーディなトラックへ。後ろでうっすらなっているブレイクビーツも良き。
6→7
リバーブ感とピッチが揺らぐLo-Fiチックなトラック。非常に落ち着きますが、5のビートが少しだけ生きているのも良き。
後半はさらに落ち着き、このチルな雰囲気は更に深層へ進んでいきます。
総評
なんといっても『流れ』と『トラックの組み方の器用さ』が非常に上手かったです…。特に5がヤバい。全体的にスローな楽曲からアップな曲まで粗さが目立たない丁寧な作りかつ、哀愁感があったり、熱くヒートアップするような楽曲が盛沢山であった。
DatHis.
DatHis.はエレクトロとポップスの二強を獲得。しかしここで演歌がお出まし。千葉山貴公のサウンドはどこまで助けてくれるのか…。唯一の経験者、注目の一戦です。
1.
演歌のCDからリムショットを獲得。ベースのLOWとリムショットのHIが非常に心地よいディープハウスサウンドとなった。
2.
ブレイクビーツっぽいサウンド。というかその曲入ってたの!?ってなりました。有名なリフが入っております!長沼英樹サウンド思い出します笑
3. ☆
東京事変の音源からパッド音をサンプリングしスピード感ある楽曲に仕上がっている。
総評
本当に短めのライブセットで終わったが、一曲一曲に彼らしいテクニックやこだわりが垣間見える良い作品であった。頻繁にDAWと向き合っていないと短時間でここまで綺麗な作品を作るのは難しいだろう。
次回は是非ふざけ倒した楽曲も聴いてみたいところ…!きっと遊び心もかなりあるに違いない…!
『Extream Remix 05』を終えて
今回も総勢6名の参加で当日を迎えるのが凄くドキドキしていたのですが、無事終了してホント一息つきました…!笑
これから定期的の開催となりますが、月に一度みんなでディスクユニオンで『なんかないかなぁ~』と探す時間があるのはちょっと嬉しいです…!やはりあの時間が凄く楽しいですね…!
規模がさらに大きくなれば、ディスクユニオンからレポートを記録することも視野に入れないといけませんね…。でもまぁ確実に僕以外にもスタッフが要りますね…(^-^;
配信に関しては、ドタバタしてはおりましたが、マイクの音量以外はスムーズに事が進行してよかったです。MagaYuraのカメラも一眼レフ→ウェブカメラ3機となり、画質は少し落ちるのですが、1,2,3カメと動きある映像を取る事が出来ました…!
まぁ配信ライブなのでこの画質でも満足かも。
ルールバランスの調整について
今回は前々回が3名、前回が2名と細々と開催してきたのですが、今回は6名の参加が決まり、様々なフィードバックを頂くことが出来ました。
ライブセット25分の点
『25分のライブセットを作る』
↓
『15分か25分のライブセットを作る』
に変更したいと思います。
やはりアーカイブとして公開される分、下手な物は作りたくないですし、25分は実際かなり厳しいハードルで毎度最後の方は、過度なプレッシャーもあり、ぶん投げに近い形で1曲を作る形になってしまい、それはそれで違うと思うので最低15分のボーダーを敷く事にしました。
因みにODAGAWAは25分でトライします。それ込みで楽しめる方は25分に是非挑戦してみて欲しいです。
おおまかな目安を設けているだけで、実際は5分だろうが、10分だろうが『制限めがけて頑張るぞ…!!』や『間に合わなくても良い物を作るぞ…!』のファイティングポーズがあればノープロブレムです。
CD問題
落語、アニメ、演歌など中には高額な部類も存在します。あまりにも選択肢が無く、どうしようもない場合は、現場で僕まで相談してください。状況を判断し処置を取ります。(クジの引き直し、該当するCDの散策など)
特に選択肢の少ない
落語、演歌、
に関しては‘iTunesなどでの購入を解禁しようと考えております。でも予算内である場合はなるべく買ってください。
この辺りは次回また様子を見ながら臨機応変に対応します。
その他細かい点はこちら
・J-POPをPOPに統一
・キッズを削除
・『ラテン・サンバ』を追加
とまぁこんな感じです!とにかく全体のレベルが高かったです…!
『Extream Remix』が次の段階へと進化できるキッカケとなるような良いイベントだったと思います!
次回の開催日は4/2(土)です!打ち込みをしている方は何卒参加よろしくお願い致します!TwitterのDMやコメント欄で絶賛受け付けております(*^。^*)
ここまで読んで下さりありがとうございます!
↓こちらにてCD売ってます。今後も応援の程よろしくお願い致します。
ODAGAWA SHION ソロアルバム 『1998』発売中!
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