和田地区公民館×E’more(いもーれ)秋名 村上裕希さん|3回目
2023年1月27日に、日置市吹上町 和田地区公民館で、和田地区の資源を活かそう未来会議の3回目(最終回)が開催されました。
こちらは、鹿児島県の令和4年度 地域資源活用・協働促進事業「地域連携アドバイザーの派遣」を活用して行われた企画です。
アドバイザーは、一般社団法人 E’more(いもーれ)秋名 代表理事の村上裕希さんです。
(1〜2回目の様子はこちらから▼)
▽和田地区の資源を活かそう未来会議の様子
当日は雪模様だったため、1〜2回目と比べると少なかったものの、和田地区で暮らす約20名が参加しました。
司会/進行は、前回に引き続き地頭所さん。
全体管理は、公民館長の山之内さんが務めます。
これまでの未来会議は、アドバイザーの村上さんや企画者の黒木さんが起点となって進められてきましたが、この日はグループワークが中心です。
グループワークの前には、村上さんから会場全体に
「50年後、あなたはあなたの地域がどういう姿であって欲しいですか?」という問いが投げられました。
▽グループワークの様子
グループワークでは、「和田地区の抱える問題・課題の整理」をテーマに、5〜6人のテーブルに分かれて話し合いました。
ワークでは、まず役割を決めます。
グループでの役割が決まったら、2回目の未来会議で発表された地域が抱える課題のリスト(カテゴリーごとに色分けされた紙)を、重要性が高い/低い、緊急度が高い/低いの4つの領域で整理していきます。
整理することで課題の優先度を見極めることができ、具体的な行動を計画していく際の指針を定めることができます。
最後に、話し合いを進める上での約束事として、以下の項目が共有されました。
話し合いの中で新たな課題が見つかった場合は、その都度付箋に記入していきます。
そうして、それぞれが抱えている課題を文字として見える形にすることで、地域に暮らすひとりひとりの思いを共有していきます。
地域が抱える問題……と言葉そのままに捉えてしまうと、少々重たい話しになってしまいそうですが、これまで会議を重ねてきたこともあって、賑やかにお話しされる皆さんの姿が印象的でした。
世代を超えて、地元も移住者も一緒になって和田地区の未来を考える様子は、まさに地域づくりの第一歩。
地域への信頼は、自分の思いを話せる場所があること。そんな思いに耳を傾けてくれる人がいることで、少しずつ育まれていくのではないでしょうか。
30分ほど話し合いを重ねたところで、グループごとの発表に移っていきます。
▽グループワーク 発表の様子
発表では、3つのグループの代表それぞれから、整理したワークシートの内容が共有されました。
いずれのグループも、
・賃貸物件がない
・空き家がない、住める家がない
・市営住宅の空き家問題(カテゴリー緑) といった住居に関する問題を優先度が高い課題として整理されているようでした。
その他の項目としては、
・若い人がいない(カテゴリー紫)
・集落間の隔たり
・外の地域との交流の場が欲しい(カテゴリー黄) といった内容も、優先度が高い課題として認知されていました。
中には娯楽の少なさについて意見があがる場面もありましたが、和田地区に移住した女性からは「何もないところが良いと思って移住した」といった声もあり、同じ地域に暮らす人々の考えが交わる時間となりました。
▽アドバイザーの派遣 全3回が終了
アドバイザーの派遣事業としては、今回で最終回となるものの、会の最後には4回目以降の未来会議について案内がありました。
また、和田地区公民館長の山之内さんからは、
「住む人が増えてくれると嬉しいと思うのは、日本全国同じだと思う。その中でがんばる地域は、注目されていく。大切なことは、考えながら実行していくこと」と地域への思いが語られました。
そして、副公民館長の下野さんは、
「地域の助け合いがあれば、和田地区はつぶれないで済むのかもしれない」と話されました。
和田地区の未来について、住民が一体となって考えた3ヶ月。
中には、初めて顔を合わせる人もいたと思いますが、未来会議という場が企画されたことで、それぞれの考えや思いを共有できる時間となったのではないでしょうか。
アドバイザーの派遣が終わっても、和田地区の未来会議は続きます。
今後も、和田地区の地域づくりへの応援をよろしくお願いします。
▽関連リンク
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