101名でディズニーへ行ってきた話。
7月8日土曜日。
とある企画に参加するため、
夜行バスに揺られること6時間。
数億年ぶりにあの夢の国へと
足を踏み入れました…。
今回の旅の目的は
ディズニーランドへ行くこと。
それも総勢101名で。
AOi企画inディズニーランド
聞いたこともない大人数での
企画ですよね。(笑)
実はAOiという団体が
「誰もが旅行に行ける世界を創る」ため、
”医療介護従事者×障がい当事者”で
出かけよう!と企画しているイベントなのです。
以前AOiの代表である吾妻くんと
話したときにすごく共感したのが、
「医療従事者だから当事者に
手を貸さなきゃいけない」
っていうのは違うんじゃないかってこと。
医療従事者が当事者との間に
勝手に壁を作っているんじゃないかということ。
病院で勤務していると
こういう視点になりがちだよねぇ。
という話でした。
じゃあどうすればその壁は壊せるのか?
友達になれば全部解決じゃん!
友達なら助けるのは当たり前だし、
困っていたらスッと手を差し伸べるよね?
激しく同意!!!
今回AOiの企画に参加するのは初めてでしたが、
まさにこの思いがあふれている場所だなぁと
実感した1日でした。
と、いうわけで
今回のディズニー企画への参加人数は
医療従事者・当事者合わせて
なんと総勢101名!!
集合時間前から続々とエントランスに
人が集まってきてその時点からドキドキ…。
園内は7、8人のグループに分かれての
移動ですが、同じグループのメンバーも
画面越しに数分自己紹介しただけ。
ほぼ初対面なため、みんな緊張した面持ちで、
「今日はよろしくお願いします~」と
まず顔と名前を覚えるところからの
スタートでした。
私たちのグループメンバーには
車椅子ユーザーの子が2人と、
独歩で歩ける片麻痺の子が2人。
理学療法士、作業療法士の学生さん、
車椅子ユーザーの子の親御さん、
そして看護師である私の総勢8名。
それぞれ何ができるか、苦手なものは何か、
探りながらのスタートでした。
■ディスアビリティサービス(DAS)
今回の企画に参加して初めて知ったのが
【ディスアビリティサービス(DAS)】。
長時間並ぶのが難しい、
列に並ぶことが困難な場合に
アトラクションの待ち時間を列以外の場所で
待機することができるサービスです。
サービスの申請後、
指定の時間が来たらアトラクションに戻り、
専用の通路を通って乗り場まで
案内してもらえます。
サービスの利用方法はとっても簡単。
対象アトラクションの入口まで進み、
キャストさんに声をかけて登録を行います。
初回の登録には
各種手帳とパークチケットが必要。
同伴者のチケットも登録していきます。
2回目以降はチケットの提示だけでOK。
いざ、アトラクションへ!
〇美女と野獣”魔法のものがたり”
まず私たちのグループが向かったのは
満場一致で乗ってみたい!と話していた
美女と野獣”魔法のものがたり”。
8人乗りの巨大なコーヒーカップに乗り込んで、
美女と野獣の物語の世界を楽しめる、
最新のアトラクションです。
ディスアビリティサービスを申請し、
待つこと約1時間半。
いよいよ私たちの番です。
アトラクションの入口まで戻ると
通常とは異なる入口から案内してもらえます。
コーヒーカップへの乗り場もゆっくり乗れるよう
通常の列とは別の場所から。
少し段差はありますがカップのぎりぎりまで
車椅子は横付けでき、
後ろで待つ人もいないため周りを気にせず
ゆっくり乗り込むことができます。
全員乗り込んだらいよいよスタート。
通常の乗り場からの
コーヒーカップたちと合流して
美女と野獣の世界へと入っていきます。
詳しい内容は実際に乗ってみてのお楽しみ!
ということで割愛しますが、
本当に物語の中に入った世界観がすごい。
思わず体が動き出してしまう
あのディズニーの音楽とキラキラした照明、
そして感動のラストシーン。
あっという間に終わってしまいました。
「すごかったねぇ!」と興奮していると
私たちのコーヒーカップだけ
他のコーヒーカップとは離れて違う通路へ。
実は事前にキャストさんに
「帰り口は他の方と違うので
心配しないでくださいね~」
と言われていたのです。
1枚扉を抜けると見慣れた景色が。
先ほど乗り込んだ入口へと帰ってきました。
車椅子に乗り直し、
皆満足した面持ちで次のアトラクションへ。
〇スティッチ・エンカウンター
美女と野獣の興奮冷めやらぬまま
待ち時間の短かった
スティッチ・エンカウンター
へと向かいます。
こちらはスティッチを監視するモニター越しに、
実際に私たちゲストとスティッチが
会話できるアトラクション。
席に座ってモニターを見るだけなので
雨の日でも安心して楽しむことができます。
一番後方エリアに車椅子専用の席もあり、
最初に私たちのグループは通してもらえました。
「アロハー!」とハワイ式の挨拶を
みんなですると、スティッチが登場!
座っているゲストの中からランダムに選ばれた
一人とスティッチが会話し、
ストーリーが進んでいきます。
一緒に入ったゲスト皆で楽しんでいると、
スティッチ「じゃあ…その一番後ろに
座っている…そうそう、その頭に
青い貝殻(カチューシャ)つけたお兄さん!」
と一緒のグループのT君がまさかのご指名!
新発見した惑星の王様にされ、
○○キングとあだ名をつけられたり。
「僕の真似してね!」とスティッチ語を
マスターしたり。
私たちも一緒にいたゲストたちも
聞いていて大盛り上がり。
最後にスティッチが写真撮影をして終了。
〇パン・ギャラクティック・ピザ・ポート
そろそろお腹もすいてきたのでお昼ご飯へ。
同じトゥモローランド内にあった
レストランへと向かいます。
「パン・ギャラクティック・ピザ・ポート」は、
太陽系第1号店のピザのレストラン。
店内、テラス席合わせて約630席。
広々したお店で車椅子でも
入ることができました。
こちらのお店では好きな料理を
販売機で購入した後、
カウンターで受け取る方式になっています。
リーズナブルな値段でピザや軽食を楽しめたり、
あの有名な「リトルグリーンメンまん」を
食べることも。
【公式】パン・ギャラクティック・ピザ・ポート|東京ディズニーランド|東京ディズニーリゾート (tokyodisneyresort.jp)
お腹を満たした私たちは次のアトラクションへ。
〇プーさんのハニーハント
おなじみの人気アトラクション、
プーさんのハニーハント。
気まぐれに進むハニーポット(はちみつの壷)にのって、プーさんといっしょに
はちみつ探しの冒険に向かう
アトラクションです。
1台5名まで、とのことだったので
8人グループだった私たちは4人ずつ分かれて
乗車することになりました。
(アトラクションにより制限が合ったり、
乗り方に違いがあるため、
それぞれのキャストさんと事前に
相談することをおススメします。)
ディスアビリティサービスを利用し、
時間になったらキャストさんに案内され中へ。
「ゆっくり乗りたいです」と希望を伝えていた
私たちはアトラクションの出口から入って
裏口を通り、乗り場へ向かいます。
先ほどの美女と野獣のコーヒーカップよりも
入口が狭く、車椅子とポットとの間に
少し隙間ができるため抱えるようにして乗車。
こちらも通常乗り場とは別の入口だったため、
時間を気にせずゆっくりと
乗り込むことができました。
100エーカーの森の
ほのぼのとした世界を巡ったり、
プーさんの夢の中では
はちみつの匂いがする大砲を受けたり。
プーさんの世界を十分に満喫し、
それぞれ気に入ったお土産も購入。
〇デイタイムパレード
「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」
楽しい1日の締めくくりはパレードで!
今回私たちが訪れた2023年は、
東京ディズニーリゾート40周年記念という
特別な1年。
“色あざやかな、ハーモニーの世界へ”を
テーマにしたパレードは
様々なディズニー映画の物語を
楽しむことができます。
7つのストーリーをフロート12台で表現する
公演時間45分のパレード。
50以上のディズニーキャラクターが
色鮮やかなフロートに
乗って目の前を通っていく姿に大興奮でした。
パレード観賞のための
車椅子専用エリアもあるため
ぜひキャストさんに相談してみてください。
バリアフリーサービス
ディズニーリゾート内にはバリアフリーの
サービス施設がたくさんあります。
一部抜粋してご紹介。
ユニバーサルトイレ
園内にはユニバーサルトイレが
完備されています。
オストメイト用の水栓や多目的シート、
跳ね上げ式手すり付き。
多目的シートの周りにはカーテンもついており
プライバシーへの配慮も抜群です。
場所によって手すりが
左右どちらについているかが違ったり、
設備に違いがあるため、
事前に場所は調べていくと安心です。
車椅子レンタル
ディズニーリゾートではベビーカーや車椅子、
電動カートの貸し出しがあります(有料)。
ディズニーハンディガイド
現在位置を自動で音声案内してくれる
小型の電動案内機。
インフォメーションブック
もっと詳しい情報が知りたい!という方には
インフォメーションブックがおススメ。
食事に制限がある方向けの案内や各設備の案内、
サービスの詳細などがギュっと詰まっています。
「インフォメーションブック」はこちらから
友達が最大のバリアフリー
ディズニーでの一日が終わる頃には
あんなに他人行儀だった私たちも
あだ名で呼び合うほどの仲に。
車椅子目線、当事者の方と一緒に行く
ディズニーでは沢山の学びがありました。
普段の生活なら絶対に出会わなかった、
全国各地から集まった仲間たち。
今後も何か一緒にできるといいなぁと
ホクホクした気持ちを噛みしめながら
帰路につくのでした。
↑フッ軽看護師の日常はこちらから