10日後にnote休むひらやま
朝起きると、君がいない。
いつも隣にいてくれた、君がいない。
窓から青みががった光が入っていた。
少しだけお金を持って、部屋のドアを開けてくぐり抜ける。いく先は決めてないけど、歩きたかった。
いつものカフェに入った。ここには、思い出がこびりつきすぎている。人の最大の発明は忘却なのかもな、と思った。
店員さんと少しだけお喋りして、一番近くの空いている席に座った。ふと君を失ってしまったことに気づいた。
時間が必要だった。失うことを自覚するにはあまりにも非現実的だった。当たり前すぎるほど一緒にいたから。
思わず目を閉じて、腕を組んだ。眉間にしわを寄せながら、少し泣いた。深呼吸をして、気分をリセットしてみた。
この店のカフェラテは特別だ。いつも君と飲みに来て、笑い合った日々が溶け込んでいる。仕事の打ち合わせでもたくさん使って、大事な話が溶け込んでいる。
人の生活は思い出でできあがっているのかもな、と思った。
君のいない日々から思い出が生まれるかどうかは心配だけど、もしだめだったら、いままでの思い出を抱きしめて過ごしていくよ。
壁一面の窓に差し込む光は、赤みがかっていた。
noteを休むまであと10日
最後まで読んでいただきありがとうございます。