ついに!農水省の輸出規制チェックサイトが公開
こんにちは、Kazです!
食品輸出に関わる人は、いつも「この食品を輸出するときに、現地国側での規制はないのだろうか?」と色々な調査をされていることでしょう…
こんなに時代は進んでいるのに、食品の輸出入規制を調査するのにはとっても時間がかかります。
例えば、「ドイツに、このお菓子を輸出したいんだけど、このお菓子に含まれる原材料は全てドイツに輸出しても大丈夫なものなの?」といった感じで検索し、「この原材料はダメです」「大丈夫です」といった形で結果が出ればいいのに…と多くの方が思っている事でしょう。
今回は、私を含めずっと輸出規制調査で歯痒い思いをしてきた方々に、ちょっとした朗報を届けたいと思いましたので書いていきます!
農林水産省管轄 『OMARS』
2023年3月29日に、農林水産省が管轄する『OMARS(Overseas Market Access Requirements System - 海外の食品規制チェックサイト)』というものがローンチされました。
『海外の食品規制チェックサイト』と名乗っているので、規制チェックができるのだろうと思うのですが…
「結局このサイトでは何ができるの?」というところと「本当に使えるやつなの?」というところが知りたかったので、実際に使ってみました。
まず「このサイトで何ができるの?」というところでいくと、下のことができるようになっています。
植物検疫の要件/規制に対して簡易判定
動物検疫の要件/規制に対して簡易判定
放射性物質の要件/規制に対して簡易判定
残留農薬基準地検索
EU食品添加物データベース検索
次に「本当に使えるやつなの?」というところでいくと、正直まだまだ仕事で使えるレベルではない気がします…(品目によっては十分活用できるかもしれませんが)
『簡易判定』は、言葉の通り判定結果がかなり曖昧だったので、結局は深い調査をしなければならなさそうですし、加工食品は検索対象ではありません。
『残留農薬基準値検査』は、農薬を1つしか選択できず、全体をざっと調査するのはかなり手間がかかりそうです…
ただ、『EU食品添加物データベース検索』は各添加物の使用限度などがきちんと出てくるので、関わる品目によってはかなり使えるかもしれません。
ということで、個人的にはまだまだ仕事で活用できない人が多そうです…
でも、「2030年に食品輸出額を5兆円に持っていくぞ」という政策を日本は掲げており(ちなみに、2022年は約1兆4000億円)、農水省もこの目標の達成に向けて色々動かれています。
なので、『OMARS』は今後も必ずアップデートされていくと思いますので、定期的にチェックしていこうと思います。
ちなみに、このサービスが改善されていくということは、輸出入規制チェックのみで収益を出しているコンサルの方々は『OMARS』に取って代わられる可能性があります。
つまり、これからどこでマネタイズしていくかをしっかり考えなければならないですね…
ということで、今回は『OMARS』の紹介をしました。
もしあなたの食品輸出事業で「こういう所で困っている」「この課題はどう解決すればいいんだろう…?」「この件についてどう思いますか?」など、質問したいな、ということがあれば、ぜひお気軽にお尋ねください!
食品関連の海外新規事業立ち上げ・実行、日本・東南アジア・ヨーロッパ・アメリカでの営業戦略立案〜実行、各国への輸出規制調査等、経験し実践してきました(海外駐在経験あり)ので、貢献できることもあるかなと思っています!
では、みなさま素敵な1日をお過ごしください!^^
Kaz
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