発達支援施設に通うきっかけ~粘って獲得した人気幼稚園の面接~
以前、相談を持ち掛けてきた会社の同僚が、また少し時間をくれないかと声をかけてきました。
同僚の相談
別室に移り、彼は最近の人事周りの話を始めました。
少し話をした後に、「最近、自分の子供のこと話していなかったな…」と切り出してきましたが、本音はこっちの話をしたかったんだろ?と思いながら、「聞かせてくれ」、と話を促しました。
保健所から小児精神科のある病院を紹介され、再度発達検査を受けたそうです。療育を受ける方向で考えているようでしたが、まだ決めかねている様子。同僚の子供は、発達検査もグレーゾーン、発達障害の傾向はあるようだが、発達遅延はうちの子供ほどではなさそうでした。
自分は改めて療育を勧めました。
軽度知的障害を伴う発達障害の診断だった自分の子供が、療育と家庭の個別教育で、今は普通級の学業についていけていることも話しました。
まだ療育受けていないんだなと思いつつ、発達検査を受けるだけでも時間がかかり、発達支援施設に入るまでにも、普通は時間がかかるんだったな…というのを思い出しました。
幼稚園の面接
うちの子は、たしか3か月くらいで発達支援施設に入れてもらいました。
春の入園に滑り込みで間に合わせてもらい、「普通はこんなに早く手続きが完了することはないんですよ」と言われました。
きっかけは、評判のいい幼稚園に面接のお願いの電話をかけたこと。
うちの息子は通わせていた幼稚園に全くなじめませんでした。
そこ頃は、まだ発達障害に対してほとんど知識がなく、自分の子は発育が遅れているのと、人見知りが激しいという程度の認識しかありませんでした。
普通の幼稚園では難しいというのは感じていたので、嫁と相談して評判のいい幼稚園に変えようと考えていました。
ただし、評判のいい幼稚園はとても人気で競争率が高く、入園できな子が多いことで有名。
普通に申し込みをしても断られるのは目に見えていました。
少し変わったアプローチをしないと難しいと考え、嫁ではなく、私から電話をかけることに。
そして、そこの幼稚園でないとどうしてもダメな理由を考え、インターネットで口コミ情報をかき集め、交渉材料をたっぷり用意して電話をかけました。
会社の昼休憩を利用して、幼稚園に電話。
電話に出た年配の女性に用件を伝えると、「もう定員に達しているため、入園希望は受け付けられない。」
想定内だ。
「うちの子は今通わせている幼稚園では周りの子や先生になじめませんでした。繊細なところがあって、普通の環境では適応できなかったのです。そちらの幼稚園は非常に評判が良く、先生の質が高いことで有名です。自分の子は、フォローができる質の高い先生のいる環境でないと難しいと考えています。自分の子供は、あなたのところの幼稚園でないとダメな理由がある。簡単には諦められない。面接だけでも受けさせてもらえないでしょうか。」
幼稚園の評判のよさ、そこの幼稚園でないとダメな理由、困っている状況を熱っぽく語った。
「そう、それは大変ね。でも、他のご家庭も同じ理由で断っているから、あなたのご家庭だけ特別扱いするわけには…」
ここも想定内だ。
「当然、そう仰られると予想していました。ダメだと言われるのを承知の上で連絡している。ダメ元でやっているので、できないと言われたら諦めるしかないのは理解している。ただし、父親としては子供のためにできることはすべてやらないといけない。無理を承知の上でのお願いです。これで最後にしますが、面接だけでも受けさせてもらえないでしょうか。」
私はベンチャー企業で鍛えられた押しの強さをいかんなく発揮しました。
「…わかりました。旦那さんがこんなに熱心に連絡してくることは、とても珍しいことなんですよ。私、この幼稚園の園長なんですが、いつもは職員が電話対応しているので、私が出るのは珍しいこと。これも何かの縁ですから、面接受けにいらっしゃい。もう定員達しているんですが、入園を前向きに検討しますよ。」
やった!粘った甲斐あった。最初の関門クリア。
自分は平日仕事で面接に行けないので、嫁と子供を向かわせることに。
発達支援施設の紹介
幼稚園の面接を受け、園長先生に言われたのが、
・発達障害の傾向が見受けられること。
・発達支援施設の紹介を受け、そちらの面接も受けてみた方がいいこと。
・うちの幼稚園に通わせても構わないが、発達検査の結果次第ではここの幼稚園よりも療育を受けさせた方がいいこともあること。
結果的に、発達支援施設の偉い人を紹介され、その方のお力で発達支援施設にその年の春から入ることができました。
偶然に偶然が重なって、結果的にいい方向に向かえたと思っています。
あとがき
やるべきことは大概めんどくさいことで、この「やるべきだけどめんどくさいこと」をやれるか否かが、成否の分かれ目になると思っています。
息子が3歳で療育を受けさせられたのも、情報収集してやるべきことをやった結果でした。
普通のことをやっても、普通の結果しか得られないので、ハンデを背負った息子が自立して他の子と対等に張り合えるようになるためにも、他の人よりも多くの情報を集め、他の子の親の倍の努力をし、色々な工夫をしていかないといけないと考えています。
自分に関してはもっと努力すべきと発破をかけますが、発達障害を抱える子供の家庭は、子供にフォーカスが当たりがちですが、親のケアが大事だったりします。
親御さんはみなさん日ごろがんばっていると思いますが、中には追い詰められている方もいると思います。一人で抱え込まず、周りのフォローを得ながら自分のケアも大事にしてください。
こんな感じで定期的に記事を書いています。
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