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【ジェレミー・リン】チームメイトのソファで寝泊り!?ドン底から這い上がったNBAのスター


⚠︎今回の記事は僕が書いた記事なのですが、メディア出稿記事として公式に書いていたものなのでいつもと話口調が違います。

現在もうインターネット上に掲載されていないため、今回僕のnoteにぜひアップしました!

是非読んでいただけたらと思います!




日本時間7/31より再開したNBA2019-2020シーズン。

一連のCOVID-19パンデミックにより3月以降中止となっていたNBAが4ヶ月ぶりにフロリダ州・ウォルトディズニーワールドで再開を迎えた。

2019年のNBAドラフトでは日本人として初となる快挙を八村塁が達成、現在はワシントン・ウィザーズで新人1年目としてなんと新人王争いにも名前が入るほどの活躍を見せている。

日本でも大きな注目を集めているNBA、今回はそんな世界最高峰バスケットボールリーグで活躍したスーパースター、ジェレミー・リン(Jeremy Lin)を紹介したい。

NBAファンなら言わずと知るこの選手、NBAという舞台で活躍する傍で私たちが想像するより遥かに苦労を経験している。

ジェレミー・リンはNBA選手としては珍しいあのアイビーリーグの一角、ハーバード大学の出身選手なのだ。

NBAで活躍する選手の多くはバスケットボールの名門から1,2年の大学バスケを経てドラフトされることがほとんどだ。

八村の出身であるゴンザガ大学をはじめ、ケンタッキー大学、デューク大学、UCLA、カンザス大学など、その多くはNCAAと呼ばれる大学バスケリーグのランキング常連出身だ。


大学での活躍を経てリンはNBAに入ってのだが、そこからあの有名な「Linsanity」が起こるまでの道のりは決して短くない。

最初に入団したゴールデンステート・ウォーリアーズではわずか29試合の出場にとどまり、そのプレーを披露するほどに活躍の場が得られなかった。

その後はNBAの下部リーグ、Gリーグでプレーし、2011年はニューヨーク・ニックスに入団。

そう、まさにこのニックスでの活躍でリンの名前は世界中のバスケファンに知れ渡ることとなる。

当時のリンはスタメン選手の控えの控え、もちろんプレー時間はまわってこなかった。

しかし相次ぐ主力選手の怪我によって、リンはようやく出場の機会を得たのだ。

活躍機会の少ないリン、それに加え少ない時間の中で結果を残さなければその年にでも解雇されてもおかしくないリンは皆の予想を遥かに上回る活躍を見せる。

現地2012年2月4日のニュージャージー・ネッツ戦でなんとリンはシーズンハイの25得点、5リバウンド、7アシストを記録。

チームを勝利に導いた。

信じがたいことだが彼は大きなプレッシャーの中、わずかなチャンスを完全に自分のものにしたのだ。

この試合の後、リンはロッカールームのシャワー室でこれまでの自分のバスケ選手としての苦労、またアジア人という理由だけで差別を受けてきた「人としての苦労」を振り返り涙を流したと言います。

その後のリンの快進撃は止まらず翌ジャズ戦では28得点8アシストの活躍を見せ、次戦ワシントンウィザーズ戦では23得点、10アシストのダブルダブルを達成。

さらになんとその次のコービー・ブライアント率いるレイカーズ戦では38得点を記録した。

その後トロント・ラプターズ戦では試合終盤の接戦でボールを持ち、クラッチシュートを沈めその試合の決勝点に。

当時低迷していたニューヨーク・ニックスだが、リンの活躍により一気に熱気を取り戻し、地元ニューヨーク・タイムズにも「Linsanity」として表紙一面を飾り掲載された。


私はリンの活躍した試合を今でも何度も見ている。

私はジェレミー・リンという選手を「アジア人選手」として紹介することは絶対にしないと決めている。

もちろんマイノリティとして、その当時アジア人選手がNBAという舞台で活躍することはいかにも難しいことは間違いない。

実際、同じアジア人としてNBAで活躍したヤオ・ミン、日本人として初めてNBA選手としてプレーした田臥勇太や富樫勇樹、そして今年の八村塁といった選手は同じ私たち日本人に大きな希望を与えていることも紛れもない事実だと言える。

しかし彼らは皆、NBA選手でありアメリカ人や他の国の選手たちと同じステージに立ち同じバスケットボール選手として活躍している。

ジェレミー・リンはあるインタビューで

"僕が活躍しているとき、「お前はアジア人だからだ。アメリカ人としてプレーしていたらこんなに注目されていないだろう」と言われた。活躍している時もそうでない時もいつも自分がアジア人であるという理由で本当の僕を見てもらえていないと感じていた。"

と話していました。

そんな厳しい現実を受けながらもひたすら試合にのぞみプレーをし続け、ほんの少ないチャンスを120%生かしたリンは間違いなく私たちにとっての希望となり続けるだろう。


リンは去年の2018 - 2019年シーズン、プレー時間が少ないながらもトロント・ラプターズの選手として1年間プレーし、ラプターズ初となるNBAチャンピョンとして優勝トロフィーを掲げていた。


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