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オランピアソワレ備忘録



世界観、ゲームについて


 オランピアソワレは色相を全てとする世界。青、赤、黄の「原色」がピラミッドの頂点に立ち、その下に紫や黄緑などの「独色」、その下に「有色」と階級も棲家も色によって別れています。さらに太陽の光が届かない地下には「無色」や犯罪を犯した者が押し込められていて、地上の人は地下に住む人たちを蔑むという差別が根付いています。
 主人公オランピアは唯一の白。婚姻も近しい色相の者としか許されないこの島で、白だけは唯一どんな色の相手も選ぶことができる。十八歳になったオランピアが白の存続のため婿探しをするというのがストーリーの軸になっています。
 CERO D なだけあって肌色多め。婿を見つけて白の子を産むのが使命、ということでどのルートも相手キャラとの交配シーンが出てきます。
 スチルは乙女ゲーなだけあってお上品で大事なところは男女共にしっかり隠されていました。乳首は、見えないタイプです(重要なので記しておきます)

1周目/ 玄葉

 ゲームを始めたら、選択肢いっさい出ないまま2時間分くらい話が続き、終わらないプロローグに動揺しました。
 誰の話を見るかは初手から選べるスタイルだったので、まずは一番自分の好みなキャラクターから攻略することにしました。
【黒】のお医者さん。すごく良いCV杉田智和で良かったです。色相に縛られたこの世界において「黒」は最も疎まれる色とされているのですが、それゆえにところどころで黒であることの劣等感を出してくるところも好きでした。明るい中に影を潜ませてるキャラクターっていいですよね。
ちなみにプレイ前に公式サイトを見た時「第一印象は薙草(CV駒田航)の人がいい!」って思っていたら彼がバリクソ当て馬でひっくり返りましたね。私の選ぶ男だいたいそんなん。
その薙草に襲われそうになった後の玄葉の「こんなんだったら俺が先にあんたを汚しておけば良かった」発言が罪深くて私内ハイライトでした。
 後日談含め、全ルートの中で玄葉が一番糖度高かった気がします。
 
 

2周目/天草四郎時継


 え? 天草四郎ってあの天草四郎? って思っていたらあの天草四郎でした。ショタには興味がないので早めに終わらせておこうと思って二巡目に選びましたが、時継の演技うまくて(特に泣きの声が最高)満足度高かったです。これは良いゆうとぱん。
 年下で主人公のこと「お姉さん」呼びしてくる、自分の意思とは関係なく日本から来ちゃった男の子に対する好感度、めちゃくちゃ高いです。あとたまに祖国の頃の喋り方になるところもギャップ萌えでした。
 時継のバッドエンドで急に双子との3Pセになったのはびっくりしましたね。急展開じゃん…。

3周目/璃空

 中の人的にも下天の華の森蘭丸に似てるなって思いました。融通が利かない堅物軍人という印象でしたが、生い立ちがなかなかに業が深くて「悪くない(ゲンドウポーズ)」ってなりましたね。
 バッドエンドで急に大姉が義眼のおっちゃんのことが好きだという事実が発覚して「そうなん???」ってなりました。(のちに男女の関係ではないと発覚しますが)
 オラソワ、各キャラに2種類バッドエンドがご用意されているんですがいつも唐突でおもろい。

4周目/縁


わーいセクシーエッチお兄さんだー! って思っていましたが、ふたを開けたらセクシーお兄さんの皮を被ったバブちゃんでした。大姉と義眼のおっちゃんがいい仕事してた。縁ルートを先にやってたら璃空バッドエンドでポカンってならなかったのかという気づきもありました。
 そして4周目にして、交配を重んじられているこの世界の人たち、基本全員童貞なのか……、あんなに遊んでます風な玄葉や縁さえも、という事実に気付いてハッとした。

5周目/ヒムカ


 ショタおじいちゃんだった。こちとら5周目のオランピアなのでヒムカに「見せたい場所がある」と言われ、瞬時に滝だと察しました。この島の住人のおススメの場所は滝だし海岸にいけば慈眼大師がいるってワケ。
 ヒムカちゃん可愛かったです。最後本物の人間になるパターンだった! 攻略対象にオートマタやアンドロイド、お人形がいるゲーム数々やってきましたが他の子って最後どうなったんだっけ……? 自分の記憶をさぐっても誰一人思い出せなくて自分の記憶力に絶望しましたね。
 柑南さんはヒムカルートでも大活躍でした。徹底したその姿勢に痺れます。なにがそこまで彼を掻き立てるのか。柑南がオランピアに対して向けている感情も単なる敵意なのか愛憎なのか、はたまたこの世界に対する不満を周りの人間すべてに向けているだけなのか私には彼の本意がつかめませんでした。次回作も制作決定しているとのことなので柑南の心を救済できるのかと薙草が脱・当て馬できるのかは非常に注目しています。

6週目/朱砂

 CV松岡さんの演技力にひっくり返りましたね。す……すごいリップ音だ、これが松岡プロ。sideMで踊る松岡さんを何度も拝見しているので朱砂のリップ音聞くたびに御本人がよぎりました。翔太も朱砂も伊之助も全然声が違うのにぜーんぶ松岡さん。松岡さんすごい。
 プライベートで眼鏡外してくるのもギャップ萌えでしたサンキュー! 最後に開くルートなだけあって世界の理や真実が明らかになりました。慈眼大師や道摩大師の事実を知るためにもぜひ最後までプレイするべき。
 その前のヒムカルートのヒムカちゃんは白夜自身にひたむきに恋をしていたけど、朱砂ルートではアマテラスの復活を望んでいて朱砂に対しては憎悪増し増しだったので選ぶ道の違いによってこんなにも人格や思想が分岐するのか~という驚きがありました。
 月黄泉はアマテラスを大切に思う気持ちと白夜を大切に思う気持ちがごっちゃごちゃでめちゃくちゃエゴかったです。

ココはちょっと…と思った点 

 道摩の事実にはホロリと涙も出て、「道摩最推し(速水さんボーナス100億点)」って思いましたが、白夜が「自分は憎まれている」と思うほどひどい言葉を投げかけ続けていたことはなんでやねんって思います。わざと憎まれようとしていたなら分かるけど、「お前を愛してくれるものなどいない」などなど結構なこと言うてましたが「接し方が分からない」では言い訳にならないのでは……? 
 月黄泉の話も道摩の話もサラッと読んじゃったからあとから「理解を深めるためにもう一回ちゃんと読みたい」って思ったのですがこまめなセーブをしていなかったので迷宮入りになりました。重要な話してる時はちゃんとセーブして鍵かけておかないとダメですね。学習しました。
 ちなみに海浬のバッドエンドはいつの間にか強制スキップに切り替わっていたせいで(ボタン一つで切り替わるんですね!?)スキップしたままEDスチルが出て「え?」って思った時にはタイトルに戻ってました。悲しみ。EDスチルは保存されるんですが台詞は出ないので、スチルと一緒に台詞も流してくれると全私が喜びます。
 このゲームでは歪んだ世界の理を正したい、と主人公が行動することが物語のキーになっていて、そんな主人公の思いと言葉に攻略対象達も絆されていくわけなんですけど、どのルートでも結局大した結果を出せていないことにヤキモキしました。
「身分が違う色相同士が愛し合うだけで死刑になるのはおかしい! 死刑を廃止したい」という白夜の主張を複数のルートで聞いたけど「罪は罪なんかい!」って思ったし、そもそもそれ前に同じ色相同士で交配しても混色の子どもが生まれたら黄泉に落とすシステムの方を早急になんとかしてしてくれ。トツキトオカ色んな苦難を乗り越えて育ててお腹を痛めて産んだ子供は色がなんであれ離れがたい我が子でしょうが。
 ま、でもこれも次回作で全て解決すると思っているので。オランピアソワレ次回作は「島の理ぶち壊し大改革編」になるんでしょ!? 伐も黄泉もとっぱらって、島の人間全員黒や茶色になっちゃうといいよ!

最後に

 多少の疑問点や不満点は残ったものも、なんのとりえもない普通の女なのになぜかモテモテなプレーン型主人公よりも圧倒的に抜きんでた才能や容姿や身分を持った女の方が好きなのでオランピアちゃん好感が持てて良かったです。
 世界の仕組みはちょっと女性軽視で胸糞悪い一面があるので受けつけない人はいるだろうなって思いました。
 あんなにこの世界を変えたいと言っていたので次回作でこの島がよりよい未来になることを期待しています。



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