ミティラー美術館コレクション展がすごかった
墨田区の「たばこと塩の博物館」で開催されている特別展「ミティラー美術館コレクション展」。
想像以上にすんごかった!
語彙と知識の乏しい弱々しいレポですが笑、「なんか楽しいことないかな〜」と思っていらっしゃる方に届いたらうれしいです。おすすめです。
すごい1 パワフルさと繊細さが共存していてすごい
インドで3000年に渡り、母から娘に伝承されてきた壁画を源流に持つ「ミティラー画」。自然、生活、宇宙、神々等モチーフはさまざまです。
特におお〜っと思った作品は『村の生活』というタイトル。
食べたり、演奏したり、祈ったりしてしている人々と、豊かな自然。
遠目に見ると、パワフルな元気な絵!という感じがするのですが、近づくと見え方が全然違くて……
お魚!ああ、かわいい〜…!というか、めっちゃ細かい!
細かな細かな線で描き込まれた生き物や植物たちの、繊細な世界。幾何学模様の連続です。
繊細さと力強さと、優しさとほんの少しの不気味さと。
なんだろう、この感じ。
外野のわたしがパッと見ただけでは汲み取れないけれど、ひとつひとつのモチーフにも、配置にももちろん意味があるのでしょうね。絵という形式だけど、きっと物語の作品なのだろうな〜と伝わってきました。おもしろい……!
すごい2 伝えたさがすごい
もうひとつは「ワルリー画」から。えんじ色の背景がパッと目を引きます。
ワルリーの人々は、米をすり潰して水と混ぜただけの真っ白な絵の具と竹を削った筆を用いて、婚礼の儀式が行われる部屋の壁面に赤土を塗り、儀礼画を描いてきました。1970年代初頭からは、経済支援の目的で政府によって配られた紙に、ワルリー族の神話や民話、生活などを描くようになりました。
(たばこと塩の博物館HP 「ワルリー画」より)
土の赤とお米の白なのですね。(おかゆでも絵をかけるのかな!?……と、なんでもおかゆに結びつけてしまうわたしは思いました。笑)
わたしが一番感動したのが『カンサーリー女神(豊穣の女神)』。
豊穣の女神の持つ竹かごから、お米が溢れている様子を描いたものだそうです。
こちらも近づいて見ると……
女神の持つカゴから、米粒が落ちていっています。(米粒の流れはたしかに下に向かっている!)
画像だといまいちピンと来ないと思うのですが、この絵、幅がなんんと3mもあるんです。
ぜ〜〜〜〜〜〜んぶ、米粒!この山、米粒なんです。細かすぎる。
ひょ〜〜〜……エネルギーがすんごい……
でも、ものすごく細かいすごい絵を書くぞ!という気持ちからこの絵が生まれたわけではなくて、この細かさも、この絵の大きさも、きっとこの女神様のありがたみを伝えるために必要だったんでしょうね。
すごいなあ、こういう湧き出るエネルギーっていいなあと心がホクホクしたのでした。
(……あれこれ言っていますが、専門でもなんでもないのでめっちゃズレたこと言っている可能性大です、すみません笑)
すごい3 なぜか入館料が100円ですごい
一体どういうことなのかよくわからないのですが、こちらの企画展含め入館料が100円です。
しかも、受付でいただけるパンフレットは全15ページもある豪華な小冊子で、オールカラーで解説もめっちゃ詳しいという不思議。
余裕で1000円を超える価値はありますし、都内ですからね、2000円くらいでも納得しちゃいそうです。(JTさんってお金持ちなのですねえ……ありがたや…)
見所満載の「ミティラー美術館コレクション展」は5月までです。ぜひ、足を運んでみてくださいね。
イベント情報
たばこと塩の博物館
特別展「ミティラー美術館コレクション展」
2021年2月6日〜5月16日
休館日:月曜日