【怒り】やさしいネタ
多様性とか配慮が蔓延ったこの世の中で、「あるあるネタ」に扮したただの偏見や悪口が散見されるようになった。
「あるある」にされるくらい皆の周囲にいるような人間を、皆して攻撃している。実際。
しかしそのようには見えないようになっているのがタチが悪い。
確かに本人達は悪口をひとことも言ってない。しかし見る側に想起させるだけさせて、コメント欄は「あるあるネタ」にされている人達の悪口大会が始まっていたりする。
さらにコントの場合。悪口を言われそう(と見る側に思わせるのが前提)な人間を演じてボケたあと、ツッコミが悪口ではない返し方をする。もしくは、性格の悪い言い方をすると、好感を持たれそうな返し方をする「意外性」でウケをとるネタもある。
コントの場合も、見る側に一旦悪口を想定させて、それを覆す。そこの意外性で笑いを産む。人の悪い部分を利用しないと成立しないコントである。
観客の側に悪口を誘発させてそれを利用するネタばかり、蔓延っている。
こういった、悪口を直接言っちゃいけない風潮が却って、複雑でシニカルなネタになっているのが最近めちゃくちゃ嫌。一見、悪口を言っているとわからないようにしている。
ある程度思考している人間じゃないと気づかない。もしくは本人達も自覚してない、むしろ善意だと思っている場合もある。
そういうシニカルなネタを辞めろとも言わないし、直接的に悪口をいうネタが正しいとも思わない。そういうおもしろはあってもいいとは思う。
ただ、こういうネタばかり蔓延り、「やさしいネタ」であるかのように振る舞いだしたら気にいらないなと思う。