終わらない希望よりも、終わりがある希望を目指して突き進んでいこう。
夕方、いつものように夕食の準備をしていると、テレビからあるニュースが流れてきた。
「全国全ての小中学校、高等学校、特別支援学校に3月2日から春休みまで臨時休校を行うよう要請する」
このニュースをきっかけに約2ヶ月にも及ぶ、私達親子の戦いが始まった。
休校が始まると同時に卒園間近だった息子も登園自粛をした。もちろん保育園での行事は全て中止、保育園最後である3月生まれの息子のお誕生日会も中止になった。
「卒園式は無事に行われるんだろうか?」
一生に一度きりの卒園式、行われなかった思い出が残るだけで彼の人生には何も問題がない。親である私達は、彼が立派に保育園を卒園していく姿が見れず、寂しい思いをするだけ。
そんなある日、保育園からの一斉メールで予定通りに卒園式を行う知らせが届いた。今までと違って職員と卒園児のみで行う卒園式、でも予定通りに行われることに私は、安堵をした。
卒園式当日になり、在園児のいない卒園式は滞りなく行われた。まるで卒園を祝うような素晴らしい天気にも恵まれ、式終了後に外に出た時、在園児から素敵な歌のプレゼントももらい、息子は無事に保育園を卒園した。
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4月になり、入学式と始業式だけ登校をしてすぐに学校は休校になった。大量の課題とともに始まった休校、今までは、娘(自分の母と同居している)、妻、お母さんの3役をこなしてれば良かったのが、先生という役割も増えた。
1年生の息子に教えるのはまだ良いが、4年生の娘に教えるのは大変だった。昔の記憶を辿りながら、これでよいのだろうかと悩みながら教えた。時にはネットのコンテンツに頼ることもあった。
最初は意欲的に課題をやってくれた息子も次第にやらなくなった。仕事の時間を減らして教えてる事に段々イライラするようになり、いけないと思いつつも怒りながらやらせることもあった。(課題から始まった息子は今、学校での勉強を宿題と言うようになった)
次第にずっとこのままだったらどうしよう?いつになったら終わるんだろう?と思っていた。私の希望は早く学校が始まって欲しい。早く普通の生活に戻りたいだった。2ヶ月という長い休校で私は、疲れ切ってしまった。
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長い休校も終わり、6月からの学校再開に、娘は大喜びで登校したが、息子は2日だけ普通に登校してすぐに行きたくない病を患ってしまった。いつか普通に通学班で登校してくれることを希望に今日も私は、息子を学校まで送る生活を送っている。
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書くと共に生きる人たちが集まるコミュニティ「sentence」で開催されているコラムリレーにて、おたるさんからバトンを繋いでいただきました。コラムリレーのテーマは「希望」です。
実家の喫茶店が閉店することを知り合いのSNSから知り、「悲しいね」のリアクションボタンをそっと押すことしか出来なかったおたるさんの一文に尊さを感じました。
非日常の中を生きてきて、今まで当たり前だった日常がどんなにありがたいことかを考えさせられる2ヶ月であり、コラムリレーを書くことで改めて考えさせていただきました。
おたるさん素敵なコラムをありがとうございました。
このnoteは「書く」を学び合い、「書く」と共に生きる人たちの共同体『sentence(センテンス)』にて実施中のコラムリレーに参加しています。今回のリレーテーマは「希望」。希望をつなぐ次なる走者 tomohiro Nakatateさんです。お楽しみに!
#書くと共に生きる #sentence #希望
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