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#タイムスリップコップ #毎週ショートショートnote
ことわざを知る辞典「覆水盆に返らず」の解説
[解説] 殷の末期、呂尚(太公望)が読書にふけってばかりいるので、妻は離縁して去った。後に周の軍師に迎えられ、斉を領地として与えられると、元の妻から復縁を求められたが、呂尚は盆から水をこぼし、その水をもとにもどしたら求めに応じようといったという故事によることば。
すると元妻は足元の泥をスコップで集めてコップに回収し、
「水と土とを分離してまいります」と言って去った。
呂は愕然とした。泥から飲料水を濾過する装置は実用化されていたからだ。
呂は気を静めようと渭水に赴き、いつものように真っすぐな釣り針を中空に垂らした。
「痛っ! なんでこんなとこに釣り針がっ」
なんとそれは、犯罪者との闘いに勝利して戻る途中のタイムコップ、ジャン=クロード・バン・ダムだったのだ。
釣り針が起こした予期せぬタイムスリップによって顕れたタイムコップに呂は「元妻のコップを……」と懇願した。
後は歴史の通りに。