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【恋愛依存】呑み込まれて自分が無くなる感じ

ちょっと辛い話になりますが、昔のことなので、お話させてください。

私のトラウマ症状の一つに、対人関係において他者に呑み込まれて自分が無くなる感じがする、というのがありました。

一般的によくあるトラウマ症状の一つの、NOが言えない、のと同様の感覚だと思います。

つまり自分と他者との間の境界線が無くなって、自分が他者と同一化してしまう感じです。

あるいはエネルギー的に自分が他者の下に入ってしまう状態のことです。

虐待のトラウマのある人はこの症状があると思いますし、私のこの話をよく解って頂けるのではないかと存じます。

自分が城の主なのに、他国に主権を乗っ取られて支配されている感じ、と言ってもよいかと思います。

私が学生時代から社会人にかけて付き合っていた彼氏とこういう関係、つまり支配、被支配の関係にありました。

その当時の話です。

出会った頃は紳士的かつ強いリーダータイプで頼もしさを感じていましたが、しだいにDVモラハラ男の頭角を現し始めました。

やがて私の部屋に居座るようになり、逆らわない都合のいい女だった私に甘えて食事の用意や洗濯まで当然のように私にさせるようになりました。

その間、家賃や食費などのお金を入れたことは無く、すべて私が賄っていました。

一方で巧妙に私の自尊心を傷つけることにも抜かりはありませんでした。

「出ていって!」と言いたかったのですが、怖くて言えませんでした。

言ったら殺されるかもしれない、殺されないとしても殴られるだろうと身震いしました。

逃げようという発想もありませんでした。

その頃には支配、被支配の関係はがっちり固められて私は身動きがとれなくなっていました。

無力で耐えるしか無いと思わされて、完全に洗脳されていましたね。


DVモラハラ男と離婚裁判をする妻の話をネットでよく見かけますが、私も彼女たちと同じような経験をしました。

話の続きですが、その男は私の居ないところで周囲の人に私を婚約者として紹介していたらしく、彼の両親と従兄弟たち、私の姉夫婦などに吹き込んで信じさせていました。

実のところ、二人の間には婚約した事実は無く、プロポーズされたことも無く、結婚の「ケ」の字すら出たことはありません。

男は自分から言い出すと上下関係が崩れるから、私の口から結婚を申し込ませようと「こういう事は女の方から言うものだ」と水を向けてきましたが私が応じなかったため、周りを使ってうまく結婚に持ち込もうとしていました。

私は恐怖を感じました。囲い込まれて逃げられないようにされる、迫られても絶対にハンコは突くもんか、と心の中であかんべーをしました。

23、24歳のころでした。

私はその頃にはすでに激しいトラウマ症状に苦しめられていて、自分の人生なのに自分の事のように思えない、いつもうわの空、自分が自分の人生の当事者ではなくて傍観者でした。

いまだったら、こんな男は友達に応援を頼んで追い出すか、警察に相談に行きますが。その当時はそんな発想もありませんでした。

誰にも助けを求められず一人で頑張っていました。それもトラウマ症状の一つですね。

我ながらよく乗り越えて来られたと思います。

トラウマがあると生きるのが苦しくなります。

トラウマが解消すると生きやすくなります。


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