エリートは指輪で体調管理する
アメリカでは、プロアスリートだけでなく、責任ある仕事をする人には、常に良い体調が求められます。
労働組合に守られる労働者は別として、ジョブ型雇用で雇用契約を結ぶエリートの場合、どんなに良い大学を出ても、過去に実績があっても、しょっちゅう風邪をひいたり、寝不足や体調不良で生産性が落ちると解雇の危機が待っています。
そこで近年、アスリートやビジネスエリートに人気があるのが、健康状態をモニターするウェアラブル端末、Oura Ring(オーラリング)という指輪型のセンサーです。
例えば、COVID-19の感染が広がり出した時、米国のプロバスケットボール・リーグであるNBAとWNBAが所属プレイヤーのために数千個を購入し、モータースポーツ統括団体のNASCARもそれに追従したことで話題になりました。
オーラリングには、赤外線LEDセンサーが2つと、NTCサーミスター(負の温度特性を示す感熱素子)が2つ、3D加速度計とジャイロスコープが1つずつ搭載されていて、睡眠の深さと長さ、呼吸数、心拍数、体温などを測ります。
一般的なウェアラブル端末の場合、その日のフィットネスデータだけを算出しますが、オーラリングは、過去2週間のデータで作った健康データとの比較を見せてくれるので、健康管理に役立ちます。
例えば、睡眠中の体温が平熱より高い、心拍数が普段より高い、あるいは、深い睡眠が普段の50%に減っている、などの情報が毎日チェックできるので、体調が悪くなる前に対応できます。
睡眠の質がひどく下がっている場合、「飲みすぎたから」や「寝る前に食べたからかも?」と自分の行動を振り返って改善することができます。
女性の場合、かなり正確に月経予測ができます。6月からは、睡眠時と日常生活帯だけではなく、運動時の心拍数も表示されます。
あるパーティーに行った時、ほとんどがオーラリングをつけていて、「まるでカルト集団だね!」と大笑いしました。日本でも近いうちに人気が出るのでは?
もっとよく知りたい方は、この日本語の記事が役立つかもしれません。