名刺をデザインしてみた話
渋谷でUI・UXデザイナーをしています。福田です。
小学校の同級生で、今は建築デザインを勉強している友人の小室くんから名刺の作成依頼を受けました。そのときの制作過程について、今回は書かせて頂きます。
久しぶりにグラフィックのデザインをしました。
1、ヒアリング
名刺の制作にあたりざっくりとしたヒアリングを行いました。もう15年以上の付き合いなので、お互いざっくばらんに好きなデザインや建築、美術について話をしました。
また、ヒアリングを進めながら会話の中に出てくるキーワードと共に、デザインや構成のスケッチもしました。
ヒアリングを行なった結果をまとめてみると下記の通りでした。
・シンプルなものがいい
・ロゴは名刺以外にも転用したいので欲しい
・色は黒または白が良い(カラフルなものは嫌)
・両面印刷が良い
・鋭さみたいなものが欲しい
・英字だけど日本っぽさを出して欲しい
なかなか難しいことを言われました。
2、デザイン案の提示
ざっくりとしたヒアリングからイメージを固めて名刺のデザイン案を9案提示しました。
全体的にモノトーンにまとめ、直線で構成したデザインにしています。これは、友人の小室くんが好きな建築であるホキ美術館の造形からインスピレーションを受けてデザインしています。シンプルでモダン、都会的だけど温かみのあるデザインを目指しました。また、余白を多めに取ることで日本の侘び寂びや、余韻を楽しむ心みたいなものを表しています。
※仮置きのアドレスは私のものです。
3、フィードバック
さっそく友人の小室くんにこのデザイン案を送るとすぐにフィードバックが返ってきました。さすが建築デザインをやっているだけあり、細かく感想が書き込まれた画像が送られてきました。
1、ロゴの別案を見てみたい
2、差し色を入れたデザインも見たい
3、フォントも複数見てから考慮したい
4、名刺の情報は表だけのシンプルなものが良い
5、文字は左寄せ(または中央配置)が良い
6、やっぱり両面印刷じゃなくても良いかも
みたいなことが書かれていました。
4、ロゴの見直し
他のロゴデザインも見たいと言われたので、複数作り提示しました。今回は有機的な線は使わず、直線と面で構成した物を提案しています。
デザイン案を出すときのポイントとしては、以下の3点を軸に最低3案以上は提案するようにしています。こうするとどこまでデザインに遊びをもたせたら良いのか、クライアントが何を求めているのかが伺えます。
1、クライアントの要望通りのものを作る
2、クライアントの要望に少しだけ工夫を加えたものを作る
3、自分の好きなものを思いきり好きなように作る
余談ですが、私はスケッチ信者なのでロゴ作成のラフ案にはスケッチを使います。スケッチはショートカットキーが簡単でプラグインも多くとても使いやすいので、今回のようにスケッチで簡単にデザイン起こしをした後、最終的に決まったデザインをIllustratorで作成します。
私は案1を推していましたが、最終的に案4になりました。
5、フォントの選定
下記の画像は実際に友人の小室くんに送ったものです。
サンセリフ体が良いという要望があったのでサンセリフ体の中から、シンプルでモダンなデザインのものをいくつか選んで送りました。
こうして並べてみると少しずつ違って面白いです。
6、もう一度フィードバックを受ける
最後に本当にこのデザインで良いのか?を擦り合わせていきます。友人の小室くんはとてもこだわりが強いので最終的にデザインが決定するまでとても時間がかかりました。
通話しながらデザインを詰めていった時のメモが以下のものです。
名前のフォント:futura
用紙:白マット
みどりワンポイント問題はなるべく取り入れる方向性で。
4A4A4Aのグレーでは薄い。252525くらい?
詳細情報はHelveticaで書く。
ロゴは案4が良い。
詳細情報のフォント選ぶときに、最初は全てFuturaにしていました。しかし、可読性が下がるため詳細情報はHelveticaにするなどの工夫をしています。
実際にロゴとフォントを組み合わせ、比較をしながらどのデザインが良いかを詰めていきました。
7、完成
最終的に完成した案は以下のものです。
(スケッチのプラグインのメジャーツールは説明するときにすごく便利でよく使います。)
シンプルだけど印象的な名刺になったと思います。デザインって大変だけど楽しいですね。おわり。
読んでくださりありがとうございます。大学時代にやっていた陶芸が恋しいので、サポートして頂いたお金は、信楽粘土を買う代金にあてる予定です。