DAWで機械的な音をリアルにするには
最近DAWを始めた人は作った楽曲が機械音っぽさが全面に出てる人が多い。
昔のゲームの音の様に8bit感が大好きだ!っていう訳でもなく単にプラグインで作った結果、機械音になってしまってるような気がする。
僕はギタリストなので当然アナログ感が好きである。しかしDAW歴はもう16年。Cubase SX 3.0の頃から使ってるし、Pro toolsは6だったし、選択肢は多くなかった。それに周りでやってる人が少なかった。
そもそもその頃のPCはRAMが512MBしか入ってなくて家庭用のPCではすぐにフリーズしてた。それに「DAW」や「DTM」という用語は存在してなかった。あったのは「MTR」という単語だな。
そんな僕は最新DAWでもやはりプラグインでいかにリアルにしていくか、ということをアレンジの時はいつも考えている。
誤解がない様に言うけど、アナログっぽくするのではなく、リアルにしていくということです。いい表現で伝えるのが難しいですね、、んー、命を与えると言うと大げさか。曲に躍動感を吹き込む、とでも言うのでしょうか。
そんな僕がやっていることが、
ダイナミクスを第一に考える
です。ざっくり言うと音量感の差ですね。例えばピアノだったら一音一音音量差があることでリアルにできる。
サビ前とかにダイナミクスが盛り上がる様に意識したりします。
僕の場合、実は無意識でしたが歌と被りそうな音は少しだけダイナミクスは低いですね。ここまで細かくする必要はないですが、上がり下がりを意識すると躍動感が出ます。
シンセサイザーの場合は特にエンベロープの形を意識します。
矢印のここです。特にアタックとリリースで変わってきます。コンプレッサーでもアタックとリリースは付いていますよね、それくらい重要なんです。
すごくわかりやすく作るなら、アタックを遅めにするとボーカルの声の様にふわっと持ち上がる音になり生きてるかの様になります、僕は歌ものが好きなので結構こういうアレンジをします。
ドラムの場合は生ドラムの場合は結構細かくダイナミクスをアレンジした方が良いのですが、Electro系のドラムであれば、ハイハットとサブキックやサブスネアのみ意識すると良いと思います。
ハイハットの場合は基本的には、表を強くし裏を弱く、もしくは裏を強くし表を弱く、ですね。慣れてきたらグルーブを出すために一箇所だけ強くしたりすると面白いです。
サブキックの強さ。
ハイハットの強さ。
見るとわかると思うのですが僕の場合は、キックのグルーブを管理しやすくするために別の二つのPADにアサインしてダイナミクスの管理をすることが多いです。
生演奏が苦手な人はどうしてもクオンタイズをかけて作ると思います。僕もほとんどはクオンタイズかけてます。でもダイナミクスを意識することで躍動感を与えています。
あとはサイドチェインコンプで音のアタックの被りを減らすって言う技もあります。2015年頃はよくやってました。ただしコンプのアタック、レシオ、スレッショルドをうまくコントロールできない人は難しいかもしれませんが。テキトーにいじってやってみるのも良いと思います。
コンプでパツパツにするのが好きな人でも、ダイナミクスを意識すると仕上がりが結構違いますのでぜひ試してみてください。
↓こちらのミックステクニックも、楽曲を生き生きさせるのに役立つと思いますのでよければご覧ください。