夏の夕暮れどき、帰りの車の中で、私たちはマーラーの第5番第4楽章を聴いていた。私はふと「FRIED DRAGON FISH」でそれが流れるシーンのくだりをあの子に話した。結局、一緒に海には行けないんだよというと、あの子はエモいですねと微笑んだ。美しい横顔だった。

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