よあけに
よあけ
ひかりのうまれるとき
そのときだけ
あかくそめる
きょうはすこしだけ
くものむこうと
うみのうえを
きょうもまた
うまれる
いわいのあか
そのときの
いっしゅんの
だれもみていなくても
だれもきがつかなくても
わたしたちがねむっていても
そのまくらもとにとどかせるほどに
あかいいろをはなっている
ずっとわたしはいるのです
ずっとてらしているのです
くらやみのここちでも
またうまれるのです
あかになるために
くらやみにまたいくのです
あかいいろをまたたずさえて
まいあさ まいあさ
あなたをいわうために
あなたをてらすために
2023.11.24
岩手 田老
#かやつりぐさ #詩と言葉#よあけ