(ネタバレ全開)魔翻訳 98〜100章

98章 最悪の底を更新し続けていく…。ていうか最後の不穏すぎるシーンは何何何?
白無相はアレかな、やっぱり烏庸太子かな??生まれの時の星や境遇が重なっていたからこそ、殿下を己の分身みたいに扱って師匠ヅラして育てようとしてる…?いや人面疫はこいつがばら撒いたのであって半分くらいマッチポンプ風味だけど…烏庸国民が天の橋を渡った後どうなったかは不明だけど滅亡してる以上絶対不穏な事になってると思うからその辺で白無相生まれた?頭触ってるシーン数回あったけど、あの辺で烏庸国の民の断末魔みたいなのを殿下の脳内に植え付けた?

ていうか鬼火ちゃんが健気で可愛すぎて…全然気づかれなくても寄り添って殿下の味方して(隣でうんうん頷いてるのかわいい)必死に守ろうとしてて、涙出る。一回白無相に捕まってたけど大丈夫だったのかい!?ほんと三郎はずっと変わらず三郎だったし、殿下は黒水島で兎食べてる時に「最も惨めだった時にこんな自分を愛してくれる人がいたらいいと思ってた」的な事言ってたけど、ずっといたんだ、気づいてなくても愛されてたんだ…ってこちらは救われて嬉しくもなる。早く本人にも気づいて欲しい。

殿下が恥辱に塗れても心身が崩壊しそうでも、誇り高く屈しない姿を時折見せてくれるのも嬉しいよ。太子廟でのここは彼の縄張りだ!っていう一文からのシーンはうおおお!!殿下かっこいい!!!!って心のサイリウムをぶん回した。

ほんとにでも殿下の追い込まれ方がずっと容赦なくて、慕情も…慕情って謝れるんだ!?という貴重なシーンだったけど、殿下の方から拒絶するという、今までではあり得ない展開で決裂が決定的になってしまったな。一つ歯車が違ったらもっと救いようがあったのに…っていう状況を書くのが本当に墨香先生はお上手で、胃が捻じ切れそう。慕情やっぱり全然冷たくないよな、少なくとも殿下に対しては特別な親愛か執着か分からないものがあったのにな…。早く慕情の心情の掘り下げが見たい。

盛りだくさんな章だったけど殿下が生まれつきだと料理がうまかったのに後天的メシマズな事が発覚し動揺した。確かに先天的だったら自分の料理がヤバい事に自覚的で兵器や拷問に利用したりしないか…!?どうにか頑張ったらこの先腕前が元に戻ったりもするのか…!?まあ三郎は今のままでも喜んで食べるからいいと思うけど、そろそろ引玉殿下とかが犠牲になりそうな気もしてそうなったら可哀想だから…。
皇后様はお気の毒だし風信は離脱秒読みだ。全裸で取り乱したり叫んだり罵倒が下手な殿下が可哀想可愛い。三郎が付き添ってる事で少し堪え難さが緩和されてるけれど、でもあまりに酷い目には合わさないで欲しい。とはいえ汚泥の中でも時折輝く不屈の殿下が変わらず美しい。

99章 ちいかわ並みに激しくイヤッイヤッ言いながら読んだよもう…何なんだよ!!!!!!イヤッイヤッイヤッ!!!!
度々クローズアップされてる白綾はやっぱり若邪なのかな…。今の性格は可愛いのになんかここでは良くないものを吸ってない??でも良くない鍛え方した風に殿下が言ってたもんな。
芸人の大哥が殿下を庇ってくれて嬉しかったんだけど、まあそこからはえ当然の帰結となる訳で。永安国でもそもそものきっかけは子どもの死で、ここでもまた…親が子を思う情の愚かさと強さが沢山出てくる。極限状態に突然放り込まれた人々の心を善悪で断じる事は出来ないけど、殿下の悲鳴と三郎の激昂(ここで三郎は鬼になったって事だよね。白無相は何故それを助長したんだろう。ただ面白がってした事?)が辛くて、本当にイヤ!イヤ!言いながらじゃないと読めなかった。

人面疫の免疫云々の話、2巻で気になってたやつだった!!!!!超ロングパス!!!!それは殿下も隠すわけだ。希望をチラ見せさせて突き落とす手法、ほんとあくどいなこの白仮面は…。

ここで殿下を不死にした君吾の配慮が仇になるという。ちゃんとGPSとかSEC◯Mつけといてよお!!!!!!!
殿下ってほんとギリギリまで助けて言わないよな。孤高の誇りと強さ…でも今では三郎にちゃんと意識的にも無意識的にも頼れるようになって良かった。
三郎、殿下が蹂躙される光景をずっと見てるしかないの酷すぎたな…結果的に、殿下が(強いられてにせよ)救った人々さえ全滅してしまった事になって、これを知ったら殿下に後々悪影響が出ないか心配だ。
こんな姿を見た事があったなら、それは殿下が痛みを感じないって言ったり自分の身体を粗末にする度に、三郎もすごく怒ったり悲しんだりするわけだよな。殿下、ここまで多少なりとも鬼火三郎の事を意識の端で認識して、代わりに悲鳴をあげてる姿まで見てるのに今では何も覚えてないのは、この件で心を徹底的に壊されたからなのかな。仙楽国での出会いを覚えてないのもこれのせい…?

100章 やった〜記念すべき100章だよ…いやいやいや…うん…うん…落ち込んでる…。

これは自分ごとなんだけど、人の集団から爪弾きにされたり酷い扱い受けた経験があると、生まれつき誰もが持ってる素朴な人間への普遍的愛ってものが永遠に失われてしまうんだよな。それは持ってるって自覚なくても、誰もが本来は持ってるものなんだけど…。そして特定の誰かに対するんじゃなくて人間という生き物全体への嫌悪感や憎しみが心の底に生まれてしまうとそれはもう二度と元には戻れない。心のどこかに荒野ができてしまうんだよ。これは経験ある人にしか分からない事だと思うし、この意味が分からない人はずっと傷を受けずそのまま幸せに生きてって欲しいんだけど…。殿下が無くしたくなかったものってその愛なんじゃないかな。
私はもう今はそういう環境と決別してきちんと自分の心身を整理して見つめ直す段階まで歳を重ねて、知識を蓄えて人生をずっと長い時間かけて立て直してきたからこの章も読めたけど(殿下も800年かけてそうしてきたのかな)でもちょっと…殿下の境遇にフラバが混じるというか、ちょっと感情移入しすぎてしんどかった。殿下が蹂躙されてるのも、これって性的に人の集団に良いようにされるのと本質的に同じじゃないかと思うと、ちょっとフィクションの人に対してじゃないくらいの、同情と悲しみが湧いてしまった。

ここまで、書くんだなぁ…。
改めて、すごい筆力だ。人への理解が多岐に渡って深すぎる…。

墨香先生は、善で陽の存在が悪で陰に反転する設定がお好きでずっと書かれてるなぁと思ってたけど、思わなかったな、天官のそれが殿下だったなんて…。思えば割と三郎は子どもの頃から邪の性質よりな面があったもんな。狂信的な愛を貫いてる少年っていう性質は一貫してて、実は反転っていう要素は無いキャラクターなんだな。

読み進めていくうち、やっぱり若邪が出てきたり殿下が白衣禍世だったり、これまで伏線や描写からこうかな?って部分的には予想通りのものがあったけど、それは墨香先生がこちらに分かるように提示してくれたからであり、こんな風に一つ一つのピースがはまっていくのか…と、物語の展開には予想なんて出来ずただ目の前で完成していく地獄絵図を見つめているしかない。2巻ぶりに翻訳するのが怖くなってしまっているけど、しんどい展開こそ駆け抜けて読まないと、心がもたない!!んだけど、ちょっとしんどすぎるなこれ…。ええ…ここから入れる保険(ハッピーエンド)無くないかな!?

風信のこと、殿下って元々小さい頃から金箔の宮殿が崩れるの嫌がるくらい、「無くなる事」が嫌な人だったんだもんな。無くなるくらいなら、自分から全部ぶっ壊しちゃえ!って最終的になるの、分かる。だからその先の事は本当に耐えられないよね…悪夢じゃなくて予知夢だったのか…ていうかアニメで出てたの、ここか…ううう。前章に出てきた親子との対比、やはり一国の主たる夫妻には別格の気高さがある…もうほんと吐きそう。

ていうか殿下って皇子で神官で四大害で血雨探花の恋人で…ってすごいな。風師大人いたらまたすごーいって褒めてくれないかな…うぅう(何を思い出しても辛くなるの、ツラ。ただただツラの極み)。

最後、三郎!!殿下がここからどうするのか、不明だけども君だけはずっとそばにいてくれ…。

色々おっと思う描写、先に繋がりそうとか伏線かなとかもあるんだけど、ちょっと触れる元気がない。
殿下の行く末を三郎と一緒に見届けるのみ…。

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