マネジメント漂流記 ~最初の3ヵ月の振り返り/ 問い&回答編~
2022年10月よりマネジメントへの一歩へ踏み出して以降、その日の学びや感じたことをTwitterに書き溜めてきた。まだ駆け出しながら、まず3ヵ月を終えたことを受け自身のツイートを振り返りながら学びを整理したいと思う。
なお、筆者が取りまとめるチームの概要は以下の通りである。
問い0.そもそもコトの始まりは?
自事業部の組織変革の中で空いたポジションに対し、品質保証部門の部門長が筆者の《ポジティブさ》に目を付けたことが "ことの始まり" であった。
事前に行った部門長との1on1では、「筆者のどの行動を見てポジティブさ感じたのか?」を伺ったが、伺った話がホントちょっとした些細なエピソードで、話を聞きながら「どこで誰が見てるかホント分からないな」という感想を覚えたのが正直なところであった。
問い1.マネジメント側の役割とは?
まだマネジメントの立場となって3ヵ月であるが、その中でも「マネジメント側の役割とは?」という問いについて、日々の実務から得た気付きが3つあるので。ここではそれを書き残したいと思う。
役割①."怒られるリスク"を背負う
チームとしての工数が限られる以上、個々の対応/業務においては「どこまで対応するのか?」の線引きを行う必要がある。もちろん、どの対応も満額で対応出来れば理想が、実態としてはとても理想通りにはいかない。
だからこそ、マネジメント側が(極端に言えば) "怒られるリスク"を背負って、個々の対応/業務に対する線引きを決断/発信していくことが大切であるということに気付いた。それにより、メンバーの実質的負荷/精神的負荷を低減し、よりやるべきことに集中できる環境を作ることが大切である。
役割②.メンバー同士の先入観の打破
チームのメンバー同士は付き合いが長いが故に「お互いにどの程度対応できるか?」についての"理解"を持っている。その"理解"は、日々の対応/業務を円滑に進めることに確かに寄与している。
ただ一方で、その"理解"は先入観ともなり得、それぞれのメンバーが新たに飛躍していくことを阻んでしまっている側面があることを感じる。だからこそマネジメント側は、時にメンバー間が持つその様な固着した"理解/先入観"を切り崩していくような立ち回りを行うことが大切である。
役割③:物事が決まる場のデザイン
職位上はメンバーよりを階層が1つ上であるため、"意思決定に関わる人を集めやすい" 立場にある。その上で、意思決定におけるキーマンを集めた会議においては、"会話のバランスを取る" という視点を持ちながら上位職にも問い掛けを行うことで、物事の決定に向けて背中を押すことができる。
打合せでの決定事項についても、メンバーから発信すると若干の角が立つような厳しい内容である時には、マネジメント側から曖昧さを排除した文面して発信しゆるぎない楔を打つ。
職位を活用し、物事の運びをデザインする視点を持つことが大切である。
問い2.マネジメントで大切することは?
専門分野の方向としてはおおよそ一致していても、そのチーム固有の知識については乏しい状況。そのため、着任当時の自分の心持ちは「突然、知らない街に手ぶらで放り込まれた」様な緊張感と不安感を交えた状況であった。
ただ、背伸びはせずに日々向き合う中で "3つの大切なこと" に出会ったのでこの項ではその内容について記載する。
[1] 疑問や違和感は素直に口にし、メンバーに問い掛ける。
チームメンバーの話を聞いていると、ふと疑問に思うことや違和感を感じることがある。その疑問や違和感を蔑ろにせず、素直に口にしていくことが大切であると感じた。
ふと口にした内容を通じて、進める案件に対する議論が深まったり、メンバーが不満に思っていることが分かったり、目に見えないところでメンバーに負担が掛かっている部分があぶり出されたりと、、、状況が好転するキッカケとなったり、逆に悪化するのを防いだりということが出来るのを感じた。
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もちろん、不発となり収穫のない会話になったりすることももちろんある。それでも、見栄を張らずかしこまらずに「ふと感じた疑問や違和感を素直に口にすること」は大切であることを痛感した3ヵ月であった。
[2] 見通しが悪いからといって無暗に手を突っ込まない。
対応案件の見通しがよく分からないと、「より状況を理解するため」と思わず手を突っ込みたくなる。ただ、無暗やたらに手を突っ込むとメンバーから主導権を奪ってしまうことになったり、より一層状況を混乱に導いてしまうキッカケになることもある。
進捗が途中の状態であるが故に、状況が分かりにくい場面があったとして、担当メンバーが「自分のコントロール下に置けている」と認識しているのであれば、そのまま『任せる』ことが大切であると感じた。
[3] メンバーに業務を渡すタイミングを慎重に見極める。
チームとして引き受けた仕事は、引き受けた時点でチームのメンバーに振りたくなる。振っておいた方が、マネジメント側としても『未振り分け業務』という『ボール🥎』が手元に残っている状態は何とも気持ち悪い。
ただし、「今対応している業務が終わってから良いから」という一言を添えて振り分けてしまうくらいなら、まだ振り分けないという選択肢を選んだ方がメンバー側が感じるプレッシャーを抑えることが出来る。
急ぎなら数時間 / 余裕があるなら数日間、マネジメント側の手元で堪えた上で、メンバーの状況を見極めながら渡すことによって、メンバーに対してより望ましい仕事環境を提供出来る様に思う。
問い3.マネジメントに活きる自分の強みとは?
チームのメンバーより日々自分もフィードバックを受ける中で、見つけた自分の強みがある。それは「説明が分かりやすい」という強みである。
もちろん自分自身「出来る限り分かりやすく」あろうと日々意識をしている。それでも、これまでは上司からも同僚からも "面と向かって" その様なフィードバックを貰うことが無かったため、とても新鮮であった。
メンバーに相談された際には、例えば以下の様なイメージを共有しながら「相手に分かりやすく説明するコツ」を伝えた。年齢的には目上の方であり恐縮もしたが、「なるほど!」というリアクションを頂くことが出来た。
~最初の3ヵ月の振り返りを通じて~
マネジメントに臨むにあたり、軸になるところは経験者の方からのお話や書籍などを参考にしながら持っているが、
一方で、『目の前にいるメンバー』に寄り添り、自分自身が立ち振る舞いを調整していく中においては、最終的には自チームだからこその "オリジナルなマネジメントの姿" を醸成していく必要がある ことを深く感じている。
概念化された経験者の話や書籍の内容/理論は交えつつ、自身が自チームのマネジメントの現場から学び取ったものを咀嚼・概念化しながら、あるべきマネジメントの姿を醸成していけたらと考える。
「知恵はかい出さんとあかん、井戸から水を汲み上げる様に」を大事にしながら、日々のマネジメントに対する振り返りをツイートしています👇