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マネジメント3年目の中での気付き ~『Away』を『Home』に~

自身を含めて10名のチームをマネジメントする中で、悩みながら試行錯誤を重ねる日々であるが、どうしても自分自身(マネジャー)に負荷が集中する状態を抜け出せずにいた。そんな時にふと得た「組織開発・人材育成を生業とする方との雑談の機会」を通じて、「マネジメントへの臨み方」についての気付きを得ることができた。ここではその内容を備忘録として記載する。

(なお、文中のイラストは以下の画像生成AI⇩で作ってみた)


1.マネジメントにおける現在の課題感

チームメンバー(部下)のモチベーションを高い状態に保ち、それぞれが強みを活かせるチームを目指すべく試行錯誤し続けて早2年が経過する中、一歩ずつチームの状態を良い方向に変えることができている手ごたえは感じる一方、どうしても自分自身(マネジャー)に負荷が集中する状態を抜け出せずにいた。その課題感の内容を大きく3つに分解すると以下の様な内容である。

①部下の想いに寄り添うための「面談時間の増加」

例えば「DEI」という言葉に代表される様に、一緒に働く人たちの多様な背景やスキル、それぞれに異なる仕事への想い、理想とする働き方などを認め、活かしながらマネジメントを行うことがより一層求められているが、そのためには部下の話をまずはしっかり傾聴する必要がある。ただ、チームメンバーが多いと傾聴するだけで、純粋に多くの時間を取られてしまう。

②要望に応えようとする中での「隙間仕事の増加」

部下の話を聴いた以上はそれに対するリアクションを行う必要がある。聴くだけ聴いて何もしなければ、「言ってもムダ」という負の影響が出かねない。例えば、部下の想いや強みが活かせる様に仕事の采配を配慮する中では、どうしても采配しきれない隙間仕事/あぶれ仕事が残る。部下に対して割り振りしつつも、自分もそこに手を入れることで時間を取られてしまう。

③仕事の刈り取りにあたっての「フォロー仕事の増加」

今のご時世 「仕事が終わる前まで残業して欲しい」などの要望を直球で部下に出すことには一定のハードルを感じる。ある程度の残業はお願いしながらも、割込み業務などであれば無理強いもできかねる中で、期日通りに仕事を刈り取れる様に直接仕事をフォローする場面が度々発生する。これにより、自分も想定していなかったタイミングで間欠的に時間を取られてしまう。


上記の様な、自分にとっては「やむを得ない」様に見える状況の積み重ねの中で、結果的に負荷が自分自身(マネジャー)に集中している実態が生じ、自分の中では段々と袋小路に迷い込んでしまっている感覚があった。

( 出口の見えない迷路で袋小路に入ってしまった感覚 )

2.課題感に対して今回得た気付き

そんな状況であったが、今回の雑談を通じて「マネジメント」に関する幾つかの新たな視点を得ることができた。得た視点を自分なりにまとめると大きく以下の3つのまとめられる。後段で1つずつ解説を記載していく。
ー〈3つの視点〉ーー
視点①:部下の自律思考を促す (A:Autonomy)
視点②:反応する責任を伝える (B:Bounce)
視点③:職場を外➡内に変える (C:Comfort)
ーーーーーーーーーー

視点①:部下の自律思考を促す (A:Autonomy)

まずは1つの視点としては「部下の自律思考を促す」であった。上司・マネジャーに "気持ち的に" 寄り掛かりのある様な仕事への関わり方から、仕事自体をこれまでよりも自分事化して貰いながら、自分のものとしてより主体的に仕事を回す様に促していく。自分の言葉で置き換えると「部下に "自分が最後の砦" という認識を持って貰うこと」かもしれない。

特効薬的な内容ではないが、自分の課題感を口に出した上で「 "部下の自律思考を促す" ということを地道に行うことが状況の打開に繋がるのではないか?」という示唆を挙げて貰えたことは、袋小路的な状況の中である種の特効薬に期待を寄せかねない自分の思考をリフレッシュするものであった。

~ 一言メモ ( ..)φ_ ~
「上司としてフォローする心づもりを伝え、"一定の安心感" の元で仕事に臨める様にしたい」と自分としては考える一方、自分が後ろに控えていることを部下に意識され過ぎると「自分(部下)で止めを刺す意識」の緩みを感じる部分もある。その按配の再調整が求められているということなのだと思う。

視点②:反応する責任を伝える (B:Bounce)

「部下の自律思考を促す」という観点について話を深める中で、「反応」というキーワードが重ねて印象に残った。ここでの観点を端的にまとめると、部下に対して「あなたのやりたいことは分かったけど、他の人がやりたいことにも反応してますか?」ということを部下に問い掛けることを意図する。

「誰かのやりたいことを支えてこそ、自分のやりたいこともできるよね?」という観点は、これまで自分が部下と実施してきた面談ではなかなか触れてこなかった。ただ、やはり組織として仕事をする以上は「共助」の観点で仕事に向き合うことは重要である。また、"主体的に誰かの助けになろうとすること" は自律を促すことも繋がるだろうと改めて考える次第であった。

~ 一言メモ ( ..)φ_ ~
雑談の場では "Responsibility (責任/義務) " という言葉で会話を行ったが、「反応」という言葉がより印象的であったことと、語呂合わせ的な側面も含める中で  "Bounce (跳ね返り/反応) " に置き換えている。こういう自分なりの解釈を加えていくことが雑談を咀嚼する醍醐味でもある。

視点③:職場を外➡内に変える (C:Comfort)

これは部下の職場認知に対する働きかけの観点である。例えば、「内弁慶」という言葉に代表される様に、自分が『Home』だと思う領域では主張や能動的な立ち回りができる一方で、『Away』だと思う領域では一歩引いてしまう人は少なくない。自分も根っことしては「内弁慶」である自覚している。

だからこそ、「部下の職場に対する認知を『Away(外)』から『Home(内)』に変えていくことが望ましい」という視点である。働き掛け方には、働く職場環境への物理的な働き掛けであったり、個人の心持ちに対するものであったりがあると考えるが、「内弁慶」を直してもらうのではなく、職場を "内" にすることによって能力を発揮して貰うという観点は非常に新鮮であった。

~ 一言メモ ( ..)φ_ ~
「働き方改革」というキーワードの元で職場への滞在時間が相対的に短くなる中で、働く人(部下)に職場を1つの『Home(内)』として認知して貰うことへのハードルは上がっている様に感じる。ただ、そこを蔑ろにせずに確実に手を打っていくことがチームの力を高めることに繋がるだと思う。
(その中では「ミッション」を自分のものにして貰うことが1つ欠かせない)


今回の雑談を通じて得た3つ視点は、自分自身が「より良いマネジメントを行うための新しいABC」として十分に習慣化できるまで頭の中にピン止めしておきたいと思う。
ー〈3つの視点〉ーー
視点①:部下の自律思考を促す (A:Autonomy)
視点②:反応する責任を伝える (B:Bounce)
視点③:職場を外➡内に変える (C:Comfort)
ーーーーーーーーーー

( 新しい "ABC" による基礎作りもチームで実施する)

3.まとめ

"どうしても自分自身(マネジャー)に負荷が集中する" という袋小路のハマっている感覚があったが、「袋小路だと感じる課題感」を改めて言語化しながら、雑談を行うことを通じて、新たな視点・気付きを得ることができた。

得られた気付きが充実したものであったことについては元より、「思考の言語化」と「気楽な雑談」の組み合わせには、"状況の打開" や "自己の発達" に向けた気付きを生み出す力があることを改めて感じた。今回感じた "この感触" を部下との1on1にも活かしていきたいと考える次第である。

(今回の雑談会が開催されたお店 @京都)

ここまでお読み頂きましてありがとうございました!💐
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