Xデザイン学校 自主ゼミ(8/21) 振り返り ~抽象化トレーニング~
0.今回の自主ゼミの概要
本noteはXデザイン学校 卒業生での自主ゼミ企画に参加した話です。今回の自主ゼミのテーマも前回に続き ”抽象化トレーニング"。話題提供者が紹介する 【話題とその解釈】 を元に参加者間で議論を行い、気付きを得るスタイルです。(以下は前回の自主ゼミの内容です)
前回の自主ゼミは少し受け身的な参加でしたが、今回は "話題提供者の一人" であったこともあり、比較的積極的に参加出来た様に思います♪
以下では、自主ゼミで提供された話題を一部抜粋して紹介しながら、本会で感じた個人の雑感を添えていきたいと思います。
1.自主ゼミで提供された話題(一部抜粋)
今回の話題提供者は弊員含めて3名でした。以下にて話題提供の一部(と個人的な雑感)を参考までに記載します!
[1]「KJ(川喜田二郎)法)」(本手法を交えたフィールドワークでの学び
こちらは自分が話題提供者として紹介した内容です。7月に参加した Xデザイン学校 校外フィールドワーク にて学んだことの中から、特に印象的だったポイントを抽出して紹介しました。
KJ法の全体像については、(講師からの紹介ではないですが)例えば以下のリンクなどが分かりやすい様に感じたので一緒に紹介しておきます!
KJ法は "事前集めた材料" を整理・分析しながら、新しい発想を得ていくことが主な目的となりますが、KJ法を行うにあたっての "(フィールドワークにおける)材料の集め方" についても「七つ着眼点」として紹介があり、自分としては頭の中が整理されるのを感じたので合わせて紹介しました!
[2]「喫茶ランドリー」(ご高齢の方も含めた普通の暮らし
登壇者の方が自身の体験を元に「私が高齢になった時、どんな風に暮らせているだろう?」という問いを立てられ、その問いを中心に話を進めていく中で紹介された一つの事例が「喫茶ランドリー」です。
こちらは「どんなひとにも自由なくつろぎ」をコンセプトとして 2018年に墨田区の住宅街に誕生した 洗濯機・乾燥機やミシン・アイロンを備えた「まちの家事室」付きの喫茶店 で、今では理念に共感したお店や場所が全国に増えていっているそう。
上記の様な具体事例を参照しながら「人と地域との関わりを見直して、人が孤立しない社会作りって出来ないだろうか?」という切り口で参加者で会話を進めていきました。
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ちなみに「喫茶ランドリー」に関して、一番自分の居住に近いのは「こみすて」というコミュニティでした。近くにいく機会があれば覗いてみたいなと思いながらでした!(「こみすて」は奈良県生駒市での取り組みです)
[3]「羽山芳樹さんのSlideShare」(心の声を聴く
羽山氏がSlideShareで公開されているスライドから一部抜粋の上で、「ユーザーが本当に欲しいものを聴きとる難しさ(多くの新規事業開発現場でのあるある)」について会話を行いました。
Yoshiki Hayama’s Presentations on SlideShare
本テーマでの会話のエッセンスを凝縮すると
「ユーザーは本当に欲しいものを言語化できないから」
「欲しいものを訊くのではなく、行動の目的を訊く」
(ここまでは良いけど、、、でも実際の調査担当者で)
「以下の2段目/3段目に辿り着ける人はどれくらいいるだろうか?」
(2段目/3段目 ⇒ 冷蔵庫/電話の着眼点)
という話だった様に思います。
自分もインタビューなどの場面では特に「なぜなぜ」を行うことを意識していますが、実はそれって"納得したい自分との闘い”の側面もある様にも思う中で、抜粋された上記スライドを改めてみながら自身を顧みる次第でした。
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ちなみに、合わせて羽山氏のツイッターをフォローしたのですが、「ヤクルト1000を飲み続けて100日後に神様なんていなかったと悟る話」というツイート群が読み物としてとても面白かったです。合わせて紹介します!笑
3.提供された話題を踏まえて考えたこと
今回のゼミを振り返りながら考えたことが大きく2つあるので、まだまだ咀嚼途中っぽい部分もありますが、ここではその内容を備忘録的に書き残したいと思います。
①第六考(かん)を大事にする ※誤字じゃないよ
調査をする上でも、誰かとコミュニケーションを取る上でも五感 (視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)から入ってくる情報って大事だと思うのですが、今回の各話題を踏まえながら、五感から得た情報を得ながら「第六考(かん)」も働かせることが大事だな~ということを考える次第でした。
五感を使って情報を得ていても、情報を得る過程や情報を咀嚼する中において「第六考(かん)」を働かせていなかったら
「こうすれば喜ぶと思った (自分ならそれが嬉しいから)」
「こう言っていたからこうしてあげた (言われた通りにやった)」
などの様な残念な状況に陥ってしまう様に感じます。
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フィールドワークにしても、何となく見聞きした情報をそのまま何となく受け取るのではなく、「押さえておくべき観点はまず把握 (←ここが第六考かも) 」しておいた上で五感をフル導入しながら材料を集めることが大切かと思いますし、集めた材料を元にしたKJ(川喜田二郎)法にしても、ワークのアウトプットも大事である一方、ワーク行う過程で「 "ふと頭に浮かんだこと" を流さずに向き合うこと (←ここが第六考かも) 」も大事であり、実はそれが醍醐味という話がありました。
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「喫茶ランドリー」においては、人と人の繋がり・コミュニケーションが一つのキーワードになっていましたが、自分自身も居住する地域でイベントを企画しながら世代が異なる人との関わりを拡げる中においては、「五感を通じて得た情報を少し咀嚼しながら紡いだ一言(←ここが第六考かも) 」が、その方との深い繋がりを生むきっかけになる様に感じます。
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ユーザー調査においても、話の内容にだけ囚われていると表面的な深掘りで終わってしまう一方で「自分もその対象現場に参与し、五感で得た情報を元に思考をしつつ (←ここが第六考かも) 」会話を重ねていくことにより、"ただ話を聞くだけでは辿り着けない場所" に辿り着きやすくなる様に感じます。
働かせる「第六考(かん)」は、置かれた状況について異なるかもしれないですし、今時点では解像度も粗々ですがそんなところをもう少し意識していけたらと思う次第です。
②"抽象化" ってなんだろう?
前回のゼミでは取り上げた事例を図式化した内容が印象的で「(このゼミでの)抽象化って、ポイントを抽出しながら図式化/構造化することかな?」という先入観が入った状態で今回のゼミには登壇しました
(上記では紹介していませんが) 自分からの話題提供の中においても、そんな感じの図式化/構造化の様な事例も交えたのですが、今回のゼミで他の方の話を聞きながら「抽象化 ≒ ポイント抽出&図式化/構造化だけではないな」と改めて感じた次第でした。
油断するとすぐに【先の事例】や【その場の雰囲気】に囚われてしまう自分の思考に改めて "((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル" しながら、自分の中に「"抽象化"ってなんだろう?」という問いが新たに追加された自主ゼミでした。
ちなみに "今の自分にとって最もホットな問い" は、昨年度(2021年度)のXデザイン学校 講座受講を通して浮かび上がってきた「”教養”ってなんだろう?」という問いなのですが、そこに新たに「”抽象化”ってなんだろう?」という問いが加わった感じです。
【おまけ】KJ法やフィールドワーク関連の参考書籍(講師や有識者からの紹介)
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今回も咀嚼過程を含んだ駄文だったのではないかと思いますが、最後までお読み頂きありがとうございました!嬉しいです♪