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メンター | キャリア構築に欠かせない存在
メンターは、言葉としては徐々に市民権を得ているようですが、実際に「メンターがいる」という人は、特に日本ではまだ少ないのではないでしょうか。
ですが、メンターは自分のキャリアや学業を成功に導く重要な存在です。
今回の海外転職に際しても、メンターの存在なしでは切り抜けられなかったので、詳しく話したいと思います。
私自身、メンターとして後輩たちを応援する機会にも恵まれたこともあり、失敗談も含めシェアしたいと思います。
メンターってなに?
端的に言うと、メンターは仕事などの経験があり、経験の浅い人(メンティー)が仕事や学業で成長できるようサポートし、アドバイスする人。ただ、実用的なアドバイスだけでなく、精神的・心理的な支えになってくれる側面も役割として強くあると感じています。
最近だと、企業などが積極的にメンター制度を作り、直属の上司ではない先輩が後輩のサポートをするなど、企業側がマッチングなどを行っているようですが、私個人的にはなかなか難しいのではないかと思っているのです。
なぜって、メンターとメンティーの関係で本当に重要なのは信頼、そして愛だと思うからです。
今まで一度も一緒に仕事をしたことのない人に、
「なんでも相談して!力になるから!」
と言われたって、お互いの事をよく知らないのに、いくら守秘義務があるとはいえ、どこまで話していいのか、正直不安ですよね。
さらにいうと、たとえ知ってたとしても、そーんなに尊敬もしてない先輩とマッチングされて、色々アドバイスされても…ということもありえるわけで。
ということで、探しましょう。自分で。
メンターの見つけ方
「メンターになってください!」ではない
理想は、本当に理想をいうと、なりゆきです。
私個人のケースだと、私の元上司に当たる人をメンターとしてしたっています。1年ほど直属の上司として業務に当たった彼女が、職場を去ることになり、
「私のメンターになってください!」
というような、プロポーズもなく、ただただ、仕事でつまずいたとき、アドバイスが欲しいとき、転職を考え始めたとき…など不定期に連絡を取ってるうちに「ああ、こういうのをメンターっていうんだな」と気付いた、というのが一番長続きする関係だと感じています。
誰かにマッチングされた関係だと、その期間が終わると大抵、すーっと連絡が途絶えます。残念ながら、私がメンターとして、他人にマッチングされたメンティーとの関係はフェイドアウトしてしまいました。
また、「メンターになってください!」とプロポーズした場合も若干うまくいかない可能性も含んでいるように感じます。
私も、一度そうやって、別の元上司にお願いしたことがあります。でも、そうお願いしてしまったことで、確固たるメンターとメンティーという構造というか、パワーバランスができてしまい、相談しなきゃいけない、相談にのってあげなきゃいけない、という義務感がうまれてしまった気がします。
とはいえ、「なりゆき」なんてそんな偶然なかなかない
じゃあどうするかというと、まずオススメは、とりあえず仕事のやり方なり、キャリア形成の仕方なり、人格なり、自分が尊敬できる人を見つけることから始めてみることです。
そして、まずはその人と、関係を構築しましょう。一緒にプロジェクトを行う、ランチに行く、なんでもいいので、ともに過ごす時間を作り、その人をより深く知ることはもちろん、自分のこともしっかり知ってもらいましょう。
自分を相手に知ってもらうこと、これ重要です。
私のメンターと関係がうまくいっている一つの要因として、私が彼女を尊敬しているのとほぼ同レベルで、彼女も私を尊敬してくれていることです。本当にありがたいことに。
やはりメンターも人間なので、自分が好きなメンティーに対しては力も入りますし、応援もしたくなります。
いくら自分がメンターのことを尊敬し、したっていたとしても、相手がそんなに自分に思い入れがない片思い状態だと、関係もなあなあになり、徐々に疎遠になることもあるでしょう。
なので、メンターからみても「こいつ、なかなかやるな」と思われる存在になることが、欠かせないと感じています。
似たもの同士、でも違う強み
明らかにメンターとメンティーの相性は重要なので、
相性がいい=似た者同士
になりがちだとは思います。別にそれは悪いことではないです。似た者同士だから、似たようなキャリアパスを進むので、その業界についてシェアできる情報が増えるので、効率的です。
ただし、全くそっくりさんだと、得るものも限られてきてしまいます。
お互いの強みを正確に知るには、CliftonStrengthsのようなプロフェッショナルな指標が有用だと思います。
もっとカジュアルな性格診断だと、16 personalitiesのようなものも、良いと思います。
そして、ちょっと畏敬の念
メンターはおともだちではありません。気軽に相談できる、approachableなのは大切ですが、どこか畏敬の念をもつのもバランスが取れていいのではないかと感じています。
私がメンターから常に感じているのは、
It is ok to be who I am, but it is not ok to stay where I am
つまり、全面的に私を認めてくれて、私が私であることは誇りに思わせてくれるけど、どこかでこのままじゃだめ、もっと進まなきゃ、というプッシュもどこかで感じさせてくれているというところ。
なので、弱みも見せられるし、馬鹿話してゲラゲラ笑うことがあっても、どこかでキリッと引き締める空気感があるとメンター・メンティーとしての素敵な関係が築けるのだと思います。
それでもやっぱり見つけられない…
という方にオススメがこちら。
参加者は女性限定ですし、メンティーは大学生が対象なので、ちょっと幅狭まりますが色んな業界でリーダーシップを取っている女性に出逢える場なので、ご興味ある方はぜひ。
今すでに社会人の方は、メンターとして大学生メンティーとマッチングされ、期間中一緒に活動し、ワークショップなども通して学びも多く、自身の成長も期待できるので、いずれにしても良いプログラムです。
ということで、Have a nice mentor/mentee relationship!