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仕事術6~言葉~
皆さん、こんにちは。
土井啓史です。
大学を卒業後、NECで営業を7年間経験し独立起業をしました。複数の事業を起こし運営をする傍ら、スタートアップの経営企画にも多く携わって来ました。
現在は、正社員およびフリーランスの転職エージェントとITスクールの運営を手がける株式会社Career Art(キャリア・アート)の代表を務めています。多くの方と一緒に仕事をし、優秀な方々から学ばせていただける日々を過ごしています。
最近では、「Z世代」と呼ばれる層の方と一緒に仕事をする機会が多くなってきました。
彼らと仕事をしていると、とても優秀だなと感じるとともに、彼らの仕事術は、会社員の時の上司やビジネスの先輩に教え込まれたことと、どこか通ずるものがあります。やはり時代を超えて共通する「原理原則」と呼ばれるものがあるのだなと感じます。
そこで、Z世代の方々と仕事をするなかで感じた、仕事で成果を創り上げていくためのエッセンスだと感じることを、「Z世代の仕事術」と題して、いくつかご紹介していきます。
第6回目の今回は「言葉」についてです。
あなたはどちらを使っている?〜プラスの言葉とマイナスな言葉〜
僕たちは日々さまざまな言葉を発しています。
他人に対してもそうですが、一人で何かを思考するときでさえも言葉を使いますし、「言葉が思考をつかさどる」とも言いますから、言葉によって思考まで変わってきます。
さて、皆さんはその言葉をどのくらい意識して発していますか?
僕は経営の道を目指すようになってから、話す・聞く・書く、あらゆる言葉を一言一句まで意識して発するようになりました。
それは結果を創っている先人たちがそうしていたからです。
言葉で人は大きく変わります。
プラスの言葉を使う人は生産的に物事を考え、前提よく物事を捉えている人が多いです。反対にマイナスな言葉を使う人は、何かに動くことをためらい非生産的に物事を捉える人が多いです。
プラスの言葉とはたとえば、「どうやったらできるか?」「まだ○○が残っている」、一方でマイナスの言葉とは「○○だからできない」「もう○○しかない」などです。
シンプルに考えてどちらの方が生活していて楽しいでしょうか。そしてより良い人生を作るためになるでしょうか。答えは明らかだと思います。プラスの言葉を使う方がより生産的な選択が可能になるでしょう。
良きにつけ悪しきにつけ言葉に人は惹きつけられます。自分の発する言葉や人の発する言葉に少なからず思考や行動が影響されていくのです。
例えば、仕事で納期に追われているものがあるときに「もう時間がない」と言うか、「まだ時間がある」と言うか。
ふとしたときに出るそんな言葉でさえも、自分がどれくらいできるかという可能性を拡げるきっかけになるのです。「もう時間がない」という言葉を発してしまうと焦りや諦めが出てきてしまいますが、「まだ時間がある」と言えば、どうやったらできるかを考え、行動に移したり策を練ったりすると思います。
言葉が変われば思考が変わり、思考が変われば行動が変わり、行動が変われば創り出す結果が変わる…。些細な言葉遣いでも、積み重なるととても大きな違いを生み出します。
言葉すらも習慣化
「人は習慣の生き物」だと言われます。
日々当たり前のように繰り返していることが、人生そのものになっていくということです。そこで、自分にとって大事なことであれば、とにかくまずは3か月間、同じ行動を継続してやってみるのです。
そうすると、いつの間にか「やらなければ落ち着かない」生活になくてはならない習慣に変わっています。
言葉も同じです。今あなたが使っている言葉は、きっと無意識のうちに習慣化された言葉です。意識的にポジティブで生産的な言葉に言い換えることを3か月間継続すると、自分の考え方や行動が変わっていきます。
微差が大差
「メラビアンの法則」というものがあります。
メラビアンの法則とは、アメリカ人の心理学者であるアルバート・メラビアンが1971年に提唱した心理学の法則です。人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%のウェイトで影響を与えるというものです。
これだけ聞くと言葉の影響なんて小さなものだと思えるかもしれません。しかし、同じ言葉を聞いたとき、おそらく相手は、それがとってつけた言葉なのか、日頃から習慣化された、芯からにじみ出てきている言葉なのか、それは視覚や聴覚から読み取れてしまうものだと思います。
7%だと思って侮るなかれ。「微差は大差」。日頃使っている言葉は、必ず僕たちの人生や言葉を司っています。
何かを変えろと言われると非常に苦労してしまうのが僕たち「習慣の生き物」なわけですが、言葉は比較的変えやすいものだと思います。生産的な言葉を使う人を世の中に増えたらよいですね。