見出し画像

【学びの共有】心持ちと褒め方を変えるだけでこどもは伸びる〜Growth Mindset〜

こんにちは。アメリカ在住主婦 Kayです。

今学期は、Community Collegeで6-11歳の小学校学齢期のこどもたちの発達について学んでいます。

最近、この授業での学びが楽しくて仕方ありません。

ちょうど小学校期のこどもがいることもあり、授業の学びから「目から鱗」のことや「子育て経験の中で感じていたことが、言語化され理路整然と理解できる」ことが多いのです。

今日は、最近授業のディスカッションで扱った考え方「Growth Mindset」について、少し書いてみたいと思います。

こどもを褒めるときは「結果や能力」を褒めるのではなく「過程(プロセス)」を褒めた方が良いと聞いたことがある方は多いと思います。こどものやる気が保たれ、成長に繋がるからです。

これ、実は結構難しいなあと、私はモヤモヤを抱えてきました。

良い結果が出た時は全く問題ないですが、望ましくない結果が出た時にプロセスだけ褒めると言うのは、実際やってみると意外と難しい。

例えば、こどもが英検準1級で不合格になった時「不合格は残念だったけれど、ライティングは毎日勉強していて素晴らしかったよね。」と褒めるのは、結果を正面から受け止めていないような気がして、何か違う気がしていたのです。

なので、私は、こどもが頑張ってきたことが望ましくない結果になったときは、結果についても過程についてもあまり触れてきませんでした。

そのような中、今回授業のディスカッションで扱った「Growth Mindset」の考え方を聴いて、「これだ!」と思ったのです。

Growth Mindsetは、成長を信じる考え方、心構えのことです。
何か望ましくない結果が起こった時には、Not Yet(まだ今は達していないだけ)と捉え、これから望ましい結果に辿り着くまでに成長していくと考えるということです。

先ほどの例に沿って考えると、英検準1級に不合格になった時に「今回ライティングを一生懸命頑張ってきたから、ライティングとリスニングは基準に達していたね。リーディングとスピーキングが達していなかったけれど、この部分はまだ伸びる可能性があるから、トライしてみない?」と言った感じになるのだと思います。結果を一度しっかり受け止め、よかったプロセスを誉めつつも、まだ達していなかっただけの(Not Yet)部分はこれからまだ伸びると信じて、取り組んでいく。

「自分の能力はどんどん伸びる」と信じて取り組むのと、合格に至らなかったから「自分の能力は十分でないのかもしれない」と思って取り組むのとでは、脳の動きが全く違うそうで、ニューロンの結びつきが活発に発生する前者の「Growth Midset」を持つことが大切とDweck氏はお話しされていました。

この「Growth Mindset」の考え方が、私には非常にしっくりきました。

望ましくない結果も一度受け止めて、結果とプロセスで何がうまくいって、何がうまくいかなかったのかを振り返り、うまくいかなかった部分はまだまだ伸びると前向きに取り組むのは、次の成長に繋がると思います。

そして、これは後天的に、大人の声がけでこどもたちが変わっていくものだろうと思います。

「Growth Mindset」と「Not Yet」の考え方を提唱しているスタンフォード大学教授のCarol Dweck氏のTed Talkの動画の日本語字幕版があったので、こちらに載せておきます。

Dweck氏によれば、ワシントン州のネイティブアメリカン保護区の小学校で「Growth Mindset」をベースとした教育に変えたところ、幼稚園、小学1年生のリーディング等の成績で学区及び州の最下位にいた学校が、学区の一番の成績になったとのことです。

この学校の生徒は「勉強ができない。ダメだ。」と長年言われてきたことでしょう。そんな中で、「自分はダメだ」と思って勉強に臨むのではなく「まだ達していないだけで、これから十分伸びる可能性がある」思って臨むのとでは、全く違う結果になるのはわかる気がします。

この心持ちの違い、日本とアメリカのマインドセットの違いにも繋がるような気もします。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。
では、また来週に。みなさま、良い週末をお過ごしください。

こんな記事も書いています。もしよかったら、ご覧ください。





いいなと思ったら応援しよう!