【アメリカ・学校ボランティア日記 Vol.26 日本の家庭科授業のおかげで人気ものになった話】
こんにちは。アメリカ在住 主婦 Kayです。
今日はガールスカウトのボランティアで気づいた
「日本の家庭科授業の素晴らしさ」について、お話しします。
今回、私はガールスカウトでEarth day(今年は4/22でした)を考えるプログラムのお手伝いをしました。
「地球環境を守るためにできること」というテーマで、いろいろなものを再利用しようと言う話になりました。
身近な例として、アメリカではトイレに、洗った手をふくためのペーパーが用意されているのですが、ハンカチを何度も再利用して使えば、ペーパーを使わずに済むようになるという話がありました。アメリカでは、ハンカチは祖父母世代が使っていた「過去のもの」というイメージのようで、確かに持ち歩く人は見たことがありません。
再利用促進の話の中で、かつて狩猟され使われていた動物の毛皮コートについて、今後は動物を捕獲して毛皮を作るのではなく、今残っている毛皮を再利用するのが良いのではないかということが話し合われました。
そして、リーダーのお母さんが持ってきた「うさぎの皮コート」を「子供たちのお財布」に生まれ変わらせて再利用するために、お財布サイズに切られた皮布を縫い合わせる裁縫プロジェクトが始まりました。
革の端を太いタコ糸のような糸で縫い合わせるだけなので、そんなに難しくないのですが、子供たちは、針を使ったことがなく、皮も厚く、なかなかうまく縫うことができませんでした。
子供たちだけでなく、お手伝いに来てるお母さんたちも四苦八苦していました。
私もそんなにうまくはなかったのですが、他のお母さんと比べると縫えているように見えたようで、今回はいつもよりも、こどもたちから「手伝って」と声がかかりました。
母がちょっとした人気者になったようで、娘はとても嬉しそうでした。
改めていいますが、私は、決して縫い物が得意ではありません。
今回私が手伝ったお財布は、日本の方には恥ずかしくてお見せできないレベルです。
そんな私が、ガールスカウトプログラムの小一時間、ちょっとした人気者になり、良い気分を味合わせてもらえたのは、他でもない「日本の家庭科教育のおかげ」だと気づきました。
日本だと小学校高学年には家庭科の授業があり、基本的な縫い方、そして基本的な料理については誰でも学ぶことができますよね。義務教育で、生きていくのに有用な「基本」を学ぶことができるというのは、本当に素晴らしいことだと実感しました。家庭科の授業で、袋やパジャマを縫ったり、結構本格的なことをやらせてもらったように思います。
細かい縫い方を一つ一つ覚えているかと問われたら、覚えていませんが、Youtubeを見れば、思い出して、縫うことができます。授業で一度やったことがあるので「そうそう、こんな感じだった。」と縫えるのです。
アメリカにいると、日本人は手先が器用だとよく言われます。もちろん、元来の性質もあると思いますが、「義務教育」のおかげでもあるのではないかなと思いました。
ちなみに、アメリカの小学校では家庭科はありません。裁縫を習いたい場合は、習い事として習う必要があります。
昨今、日本の教育は個別最適化されていない等批判されることもありますが、生きていくための「衣食住の基本」を抑えているという意味で、素晴らしいなと感じた、ガールスカウトボランティアでの経験でした。
今回は、日本の家庭科授業のおかげでちょっとした人気者になった話を書きました。
今回もお読みいただき、ありがとうございます。
また来週金曜日に。それでは、よい週末をお過ごしください。