ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン3(2019)
90年代が近づき、そこはかとなく街の均質化/画一化の気配が感じられるころ…ホーキンスにも巨大なショッピングモールが!でも、ホーキンスのモールはただのモールではなく…?
時代の魅せ方が良い。単に80年代リバイバルということではなく、我々が思う憧れの80年代の部分だけを綺麗に抽出して見せたような華々しさがある。
この過去と今の感性の混ぜ方こそが多くの人々を魅了する所以なのだろう。
親子、友情、恋愛、音楽、ファッション、バトル、SF、ホラー、コメディ、そして死…
思いつく限りのポピュラーな題材を全て詰め込みながらも決して難しいように見せない脚本が今回もかなり優秀。
一方で、これまでのシーズンでもずっと思っていたがキャラクターの退場の仕方が全然好きじゃなくて、そこだけはかなりモヤモヤしながら観ている。
「今後こう書きたいからここで死んでもらおう」という作り手の思考を感じてしまう。言ってみれば「死ぬために生まれた」キャラクターたちが、ヴィランではなく作り手に殺されているような感覚か。
まぁ、主要メンバー以外には(例えそこそこ出番があっても)かなり無慈悲な扱いをするドラマではあるので、この感じは最後まで変わらないだろう。